「口の渇き」も危険なサイン!お口の老化をチェック

口の渇きが気になる、飲み物でむせることが多い……口の機能が衰えた状態「オーラルフレイル」かも。オーラルフレイルを放置すると徐々に全身の機能が衰え、将来、要介護状態に陥る恐れがあります。まずは、チェックリストでお口の状態を確認してみましょう。

教えてくれた人:松尾浩一郎(まつお・こういちろう)さん

歯科医師。東京医科歯科大学大学院地域・福祉口腔機能管理学分野教授。1999年、東京医科歯科大学歯学部卒業。米国ジョンズ・ホプキンス大学医学部講師、松本歯科大学准教授、藤田保健衛生大学教授などを経て、2021年から現職。歯学博士。専門は高齢者歯科学、摂食嚥下リハビリテーション。オーラルフレイル予防の「カムカム健康プログラム」活動に携わる。

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お口の健康が損なわれると老化へまっしぐら!

食べ物を噛む、飲み込む、話をするといった口の機能が低下すると、食事や会話にも影響が出てきます。これが「オーラルフレイル」と呼ばれる状態です。オーラルは「口の」、フレイルは「虚弱」を表しています。

最近、「食事のときに汁物でよくむせる」、「滑舌が悪くなった」という方は要注意です。実は、オーラルフレイルは口だけの問題にとどまらず、全身の「フレイル」に進む“入り口”であることがわかってきました。

「噛む力や舌の力が弱くなったり、歯周病で歯が抜けたりすると、軟らかいものばかり食べるようになって栄養が偏ってしまいます。また滑舌も悪くなり、会話や外出の機会も減ることに。

つまりオーラルフレイルになると栄養と社会活動の両面から心身の衰えが進み、全身のフレイルにつながってしまうのです」と、歯科医師で東京医科歯科大学大学院地域・福祉口腔機能管理学分野教授の松尾浩一郎さんは話します。