ふとした手指の不調、実は病気の予兆かもしれません。手指の痛みの専門医・富永喜代さんの書籍『へバーデン結節 手指の痛み・しびれを自分で治す』より一部抜粋し、50代がかかりやすい手指の病気と症状別にやわらげる対処法を紹介していきます。
※本記事は『へバーデン結節 手指の痛み・しびれを自分で治す』(永岡書店刊)より一部抜粋して構成しています。
第1回の記事では、「手指の痛みや違和感を放置してはいけない理由」と「症状を回復させるための道筋」を、第2回では「10秒神経マッサージの基本」について解説しました。
今回は50代が特に注意したい手指の病気と、つらい症状を軽くする「10秒神経マッサージ」のやり方を紹介していきます。
「こんな症状」に思い当たる人は要注意!
手指の病気の兆候は、ふとした不調に現れます。まずは、下記の項目に当てはまるものがないか、セルフ診断してみましょう。
【A】
□指がカクンと勝手に跳ね上がる
□指のつけ根が痛くて動かしづらい
□パソコンの入力作業などで、手指を使い続けることが多い
□手指に力を込めることが多い仕事をしている
【B】
□スマホを親指でスクロールするときに手首が痛む
□ギュッと物をつかんだり、重いものを持ったりすると手首が痛む
□タオルをしぼったりビンのフタを開けたりするときに手首が痛む
□手首の親指側が痛くてパソコンのキーボードが打てない
【C】
□親指から薬指の半分にかけてしびれがある
□手指の感覚が鈍くなった感じがある
□「指先でつまむ動作」に苦労する
□夜間や朝方に症状がひどくなることが多い
【A】に多く当てはまった人は……「ばね指」の可能性あり
動かしにくい指を動かそうと力を込めると、指がカクンと跳ね上がってしまう病気です。
【B】に多く当てはまった人は……「ドケルバン病」の可能性あり
親指を動かすたびに手首に痛みが走る病気。スマホやパソコンで親指を酷使している人に増えています。
【C】に多く当てはまった人は……「手根管症候群」の可能性あり
手首の手根管(しゅこんかん)に炎症が発生し、親指から薬指の半分にかけて痛みやしびれが現われる病気です。
いかがでしたか? たくさん当てはまったからと言って、落ち込む必要はありませんよ。
まずは、それぞれの病気の症状と原因を知ることから。そして、症状を和らげる「10秒神経マッサージ」を実践し、効率的に症状を改善させていきましょう。
手指の病気1「ばね指」

ばね指は、手指の使い過ぎにより腱や腱鞘がこすれ、炎症が起こって指を動かしにくくなる病気です。動かしにくい指を何とか動かそうと力を込めると、指がカクンとばねのように跳ね上がることから「ばね指」という病名がついています。
症状はどの指にも起こりますが、特に中指と薬指に多く見られます。
「跳ね上がり症状」は朝方に多く起こる傾向があります。しかし、病気が進行してくると一日中、症状が起こるようになり、指の曲げ伸ばしがしづらくなります。
ばね指は、男女問わず、日頃から仕事や家事で手指を酷使している人や、糖尿病の持病がある人に多く見られます。
例えば、一日中パソコンのキーボードに向かって入力作業をしていたり、重い荷物を運んだり。手指にグッと力を込めて行なうような作業を日常的に行なっている人は、十分気を付けなくてはなりません。
また、ばね指は女性ホルモンのエストロゲンの分泌低下との関係性が指摘されており、更年期以降の女性に多く発症する傾向があります。

