ドクダミの代表的な品種
ドクダミには園芸品種もあり、ガーデニングでも活躍しています。代表的な品種を、次から見ていきましょう。
ヤエドクダミ Houttuynia cordata f. plena

白いガクの部分が重なるようにして広がる、華やかな見た目の品種です。草丈は20~30cm、ガクの中心には雄しべと雌しべがあります。野生のドクダミと同じく丈夫で、繁殖力も強いのが特徴です。
ゴシキドクダミ Houttuynia cordata Thunb ‘Goshiki’

緑の葉に白色や黄色、赤色の斑が入った、カラフルな品種。ヨーロッパから輸入されている「カメレオン」と呼ばれる品種が代表的です。丈夫で繁殖力が高く、初夏に白い花を咲かせます。乾燥ぎみに育てることが、斑を美しく出すコツです。
‘フレーム’ Houttuynia cordata ‘Flame’

葉の縁に、地の色とは異なる色が入っている品種。一般的なドクダミよりも観賞性が高く、ガーデニングの要素にしても映えるでしょう。
‘ジョーカーズゴールド’ Houttuynia cordata ‘Joker’s Gold’
斑入りのドクダミ園芸品種の仲間です。葉に明るい黄色の斑が入り、明るい印象を与えます。おしゃれな見た目で庭や鉢植えを彩ります。
ドクダミの育て方

ドクダミはとても丈夫で増えやすく、育てやすい植物です。
苗を手に入れたら、厳寒期以外はいつでも植え付けてもかまいませんが、一年のうちで本格的に暖かくなる4月や、残暑が落ち着いて植物が育ちやすい10月頃が、根付きやすくなります。
あまり植え場所は選びませんが、日当たりがよく、ほどよく土に湿り気がある場所だとよく育ち、花も咲きやすくなります。
日当たりが悪い場所や、乾燥しすぎたり湿りすぎているような場所でも育ちますが、草姿が悪くなったり、花が咲きにくくなることがあります。斑入りや葉に模様が入った品種は、よく日が当たる場所のほうが葉色がきれいになります。

地植えの場合は、いったん根付いてしまえば水やりはほとんど必要ありません。鉢植えの場合は、鉢土が乾いたら適宜水やりをしましょう。
鉢植え、庭植えのいずれも、凍結には注意が必要です。
なお、ドクダミは大変繁殖力が高いことがよく知られています。地下茎を旺盛に伸ばし、時にはほかの植物を圧倒してしまうこともあります。園芸品種はやや穏やかですが、念のため、地植えをする際には株が広がりすぎると困るような場所を避けましょう。
ドクダミの駆除方法

ドクダミはとても生育が旺盛で、よく増えます。
増えすぎるとほかの植物の生育が妨げられたりすることもあるので、適宜数を減らす必要が出てくることもあります。また、ほかの植物が植えてあるところに雑草として生えてくる場合もあるので、そうした際の駆除の方法をご紹介します。
根から抜き取る

1株1株手で抜いていく方法です。
ドクダミは地下茎を伸ばして株を増やします。根が残っていると、そこから新しい株が出てきますので、土を掘り起こして根をたぐって取り除いていくのが確実です。
出てきたばかりの葉は赤みを帯びているので、春先に赤い葉が出てきたら、大きくなる前に抜いていきましょう。
また、ドクダミが生えている場所の土を大きく掘り上げて、古い根を選り分けて取り除くのも効果的です。
熱湯

家にあるケトル(やかん)と水があればできる手軽な方法です。
除草剤などを買ったり、使ったりしたくない場合にも使える手段です。
なお、ほかの植物に熱湯がかかると傷むので、ドクダミにだけかけるようにしましょう。
ほかに植物がない場所であれば、お湯を沸かしてかけるだけなので楽ですが、地下茎は生きているので、また生えてきます。
要するに、地上部だけを刈り取ったのと同じ状態なので、お湯を沸かす手間を考えると、手で抜くほうが確実で手軽です。
重曹

除草剤を極力使いたくない人におすすめの方法です。
重曹は人体にあまり害がなく、除草剤より危険度が低く駆除することができます。
100円ショップなどで手に入るので、お手軽に試しやすい方法でもあります。
しかしながら、ドクダミを刈り取り、残った切り口に重曹をかけて駆除する方法で、やや手がかかるうえ、効果も確実とはいえません。
かなり時間と気持ちに余裕がある人向けの方法です。
塩

植物は塩がたくさんある場所では生きていけません。地面に塩をまくことで、根が水を吸う力が低下し、結果的に植物が枯れます。
この特性を使って除草をすることも可能なのですが、一度でも塩をまいた土地は植物を育てるのには適さなくなり、またコンクリートや鉄筋など建物の基礎が傷むことがあるため、絶対にまかないようにしましょう。
さらに、土の中にある根まで届くようにするためには、かなりの塩の量が必要になり、広い範囲に大量の塩をまいたところに雨が降って、雨水が隣に流れていった場合は、隣家の植物が枯れてしまうこともあります。
除草剤

除草剤を使うと、効果的にドクダミを駆除することができます。
ドクダミにおすすめの除草剤は「グリホサート系」と呼ばれるもので、これは葉から入った成分が根に届き、根から枯らすことができます。
某剤は日光や微生物の働きで分解され、ほかの動植物に影響を与えることがありません。
ドクダミにだけ塗ることで、ほかの植物を枯らしたりすることなく使うこともできます。
広い範囲だとスプレーなどで噴霧したほうが効率的に作業できますが、ほかの植物にもかかってしまうため注意しましょう。
除草剤を効かせるためには、葉に薬を塗ればよいので、例えば手に薬をつけて葉を触っていくという方法があります。
もちろん素手で薬に触れてはいけないので、まずゴム手袋をし、その上にさらに軍手をします。手袋を二重にした手をバケツなどに用意した除草剤に浸し、その手でドクダミの葉を触っていきます。
こうすることで、ほかの植物に除草剤をかけず、ドクダミだけに確実に薬剤を塗ることができます。
筆や刷毛などでドクダミにだけ塗っていくのでもよいのですが、手のほうが作業が簡単です。
ドクダミ茶の作り方

採取したドクダミを使って、ドクダミ茶を作る方法をご紹介します。
ドクダミの有効成分がもっとも多くなるのは、白い花が咲く6~8月です。花が咲いてきたら、地上から5cmほどのところから刈り取りましょう。
刈り取ったドクダミはよく水洗いし、水を切ってから乾燥させます。ドライフラワーのように、束にして吊しておくとよいでしょう。そして、葉をつまんでパリパリに砕けるくらいまで乾燥させたら、保存しやすい大きさにカットします。
焦げないようにフライパンで乾煎りして、よく水分を飛ばしたら、密閉容器に入れて保存します。
使う分だけ適量取り出して、煎じて飲むなどして利用しましょう。
ドクダミレシピ

ドクダミの根や葉、花は調理して食べることもできます。根は柔らかい部分だけを選別し、ひげ根や泥をよく落として湯通しし、お好みの味付けで食べられます。花や葉は天ぷらにする調理方法があります。
ただし、ドクダミは摂りすぎるとお腹を下す恐れがあるので気を付けましょう。前述したドクダミ茶も同様に、腎機能の状態が悪かったり、妊娠・授乳中だったりする人には悪影響になることもあるので、注意が必要です。まれにアレルギーを起こすこともあります。
ドクダミチンキの作り方

ドクダミチンキは、ドクダミの花や葉を瓶に入れたアルコールに漬け込んで作ります。花を使うと、漬けている間もおしゃれな見た目が楽しめるのでおすすめですよ。
ドクダミの花から汚れや虫を取り除いて瓶に入れ、ホワイトリカーや芋焼酎などを入れて密封しましょう。直射日光が当たらない室内で保存します。
1週間ほどで使えますが、1カ月以上置くことで琥珀色になり、より効果が高くなるとされています。
ドクダミチンキはコットンに含ませたり、スプレーボトルに詰めたりして使いましょう。肌との相性を確認するために、少量から使いはじめるのがおすすめです。
おすすめの育てやすい薬用植物

ドクダミのほかにも、育てやすくて利用しやすい薬用植物がいろいろあります。そのほかの薬用植物を紹介します。
カキドオシ

日本では北海道から九州にまで自生するシソ科の多年草です。
野原や道端にも生えるごく一般的な植物で、ドクダミと同じようにどこでも育つ植物ですが、やや乾燥を嫌うので、十分な湿り気がある場所に植えたり、鉢植えにする場合には水切れに注意しましょう。
よく広がるのでグラウンドカバーとしても使え、斑入りの品種もあります。
4~5月、9月下旬~10月など、穏やかで暖かい時期に植え付けます。
冷え性や低血圧に効果があり、日干しして細かく刻んだものを湯船に入れて入浴するなどして利用することができます。
ウコン

二日酔いに効果があることでよく知られているウコンは、胃炎や吐血、痔や月経不順に効果があります。
ウコンは東南アジア原産のショウガ科の植物で、ショウガと同様に根を利用します。
蒸して乾燥させたものを煎じて飲んだりするほか、痔や切り傷、腫物には、粉末にして水で練ったものを患部に塗って使います。
東南アジア原産なので、育てる場合は寒さに気をつける必要があります。
植え場所に腐葉土や堆肥をたっぷり混ぜ込んで植え付け、晩秋に葉がなくなったら、上に腐葉土を厚くかぶせて防寒するとよいでしょう。
乾燥を嫌いますが、水がたまるような環境も苦手なので、水はけのよい場所と用土で、表土にマルチングをして乾燥を防いで育てます。
薬用植物の活用方法

ドクダミをはじめとした、薬用植物を使う方法についてご紹介します。
【薬草茶】
お茶として飲む方法です。
薬用植物を入れたポットやカップにお湯を加えたり、ヤカンで煮出して成分を引き出して利用します。
保存しやすいこともあり、乾燥させたものを利用することが多いですが、未乾燥の生の状態で利用することもあります。
乾燥させる場合は、よく洗ったら干して、細かく砕きます。よい香りが立つまで乾煎りし、お茶として煎じて飲用しましょう。
【塗り薬】
柔らかくして患部に貼ったり塗ったりするやり方です。
アルミホイルで包んで柔らかくなるまで蒸したら、繊維質を取り除いて練ります。患部に塗ったり、ガーゼに広げて貼り薬として利用します。
【薬草風呂】
入浴剤として利用する方法です。
よく洗った薬草を刻んで布の袋に入れ、お風呂に入れて利用します。
ドクダミを育ててみよう

ドクダミはどこでもよく見かける、育てやすい植物です。
それだけ身近にある植物でありながら、さまざま薬効が期待できる、とってもお役立ちな植物。うまく活用すればヘルシーな生活にも役立つので、ぜひ自分で育てて、お茶にするなど暮らしの中で活用してみましょう。
ドクダミがうまく育ったら、ほかの薬用植物の栽培にも挑戦してみてはいかがでしょうか。
Credit 文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
