インターンって職場体験でしょ? 経営者の認識不足が、自社の評判を地に落とす…企業が把握すべき「体験型インターン」「有償インターン」の境界線【社労士が解説】

インターンって職場体験でしょ? 経営者の認識不足が、自社の評判を地に落とす…企業が把握すべき「体験型インターン」「有償インターン」の境界線【社労士が解説】

労働者と認定されたら何が起きるか

労働者性が認められると、最低賃金以上の賃金支払い、労働時間管理、労災保険の適用など通常の従業員と同じく労務管理が必要になります。無給で受け入れていた期間が「労働」と認定されれば、遡っての賃金支払いに加え、最低賃金法違反のリスクも生じます。

逆に、労働者性のない体験型インターンでは、実習中にケガをしても労災保険は使えません。だからこそ、受け入れ企業の多くは学生を傷害保険等に加入させています。無給なら義務もリスクもゼロ、というわけではないのです。

エピソードの続き…社長が選んだ道

冒頭の社長には、2つの選択肢を挙げました。

1. 体験型に設計し直す

実案件から切り離した研修用課題に変更し、業務指示を排除する。この設計なら無給でも認められる可能性が高まります。

2. 有償インターンとして雇用する

アルバイトとして雇用契約を締結し、最低賃金以上を支払う。学生さんに実務を体験してもらえます。

社長が選んだのは2でした。

「体験型は結局ウチの社員が付きっきりになって人件費がかかるだけ。それなら時給を払ってでも実務を体験してくれたほうが、学生さんと会社、どちらにもメリットが大きい」

と判断してのことでした。

結果、そのインターン生は翌年、新卒として入社しました。2週間の給与額は5万円程度。求人広告1本分にも満たない金額で意欲の高い新卒を採用できたと考えれば、採用広報の投資としては破格の費用対効果だったはずです。

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