【6月「景気ウォッチャー調査」】中東情勢の不透明感緩和に期待感、先行き判断DIは前月差5.0ポイント上昇…「ナフサ」の現状コメント数、前月比1/3に減少

【6月「景気ウォッチャー調査」】中東情勢の不透明感緩和に期待感、先行き判断DIは前月差5.0ポイント上昇…「ナフサ」の現状コメント数、前月比1/3に減少

6月の「景気ウォッチャー調査」では、現状判断DI(季節調整値)が前月差0.4ポイント上昇、中東情勢を受けて3月、4月と急落後、現状判断DIは持ち直し2カ月連続で改善。エコノミストの宅森昭吉氏が景気動向を読み解きます。

景気ウォッチャーの見方に関する内閣府判断、5月から上方修正

6月の現状判断DI前月差0.4ポイント上昇の44.0と2カ月連続で改善。先行き判断DIは前月差5.0ポイント上昇で45.7と3カ月連続で改善。

6月の「景気ウォッチャー調査」では、現状判断DI(季節調整値)が前月差2.8ポイント上昇し43.6になりました。現状判断DIは中東情勢を受けて3月に急落、4月もさらに低下したものの、その後持ち直し、0.4ポイント上昇の44.0と2カ月連続で改善しました。

26年3月~6月の4カ月の現状判断DIは、ロシアのウクライナ侵略が始まった22年2月の37.7は下回っていないので、中東情勢などの要因除くと、景況感が底堅いことを示唆しているものの、26年2月の48.9を下回ってはいます。6月の現状水準判断DI(季節調整値)が前月差1.5ポイント低下の43.0となったことと併せ、現状の景況感の不安定さが感じられる状況です。

先行き判断DI(季節調整値)は、前月差5.0ポイント上昇で45.7と3カ月連続で改善しました。

なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差0.4ポイント上昇の43.5、現状水準判断DIは前月差0.9ポイント低下の42.9となり、先行き判断DIは前月差5.2ポイント上昇の46.1となりました。

6月の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方に関する内閣府の判断は、「景気は、中東情勢によるマインド面の下押しを中心に影響が残るものの、持ち直しの兆しがみられる」と、5月の「景気は、中東情勢によるマインド面の下押しを中心に、このところ持ち直しの動きに弱さがみられる」から判断が上方修正されました。

また、先行きについては、5月は「中東情勢による不透明感がみられる」で、3月・4月に続き3カ月連続で同じ表現でしたが、6月は「中東情勢による不透明感緩和への期待がみられる」に判断がこちらも上方修正されました。

なお、トランプ米大統領は7月8日、米イランが6月に署名した戦闘終結に関する覚書に基づく停戦は「終わったと思う」と述べました。米中央軍は7日、商船3隻への攻撃の対抗措置として、イランに対して精密誘導弾で80以上の標的を攻撃したからです。一方で、米国の交渉団がイランとの交渉を継続することについては「時間の無駄」としながらも認める意向を示しました。覚書を踏まえた交渉の行方が一層不透明な状態になっていて、次回7月の景気ウォッチャー調査の調査時点での状況に関し、予断を持つことなく見守る必要がある状況です。 

出所:内閣府 [図表1]景気ウォッチャー調査(26年5月・6月)・季節調整値 出所:内閣府

沖縄の観光名所・職員「欧米からのインバウンドが増加している」

沖縄の現状判断DIは3月~6月で、地域別の他地域が景気判断の分岐点50割れの中でも景気判断の分岐点50超。6月の沖縄の先行き判断DIは2カ月連続50超。

地域別にみた6月の現状判断DIでは沖縄が51.5と5月の53.2から0.7ポイント低下したものの、25年4月以降15カ月連続で景気判断の分岐点50を上回りました。沖縄の現状判断DIは3月~6月で、地域別の他地域が景気判断の分岐点50割れの中でも、地域別で唯一の50超です。沖縄の観光名所・職員は「欧米からのインバウンドが増加している」とコメントしていました。

先行き判断DIは沖縄も4月に47.8になり、21年9月以降55カ月連続続いた50超が終了し全地域が50割れになりました。しかし、5月50.3、6月は52.2と地域別では唯一50台になっています。

出所: [図表2]景気ウォッチャー調査:地域別景気の現状判断DI(方向性)季節調整値 出所:内閣府

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