【夏の花】ハイビスカス、じつは猛暑が苦手? 元気に夏を越す正しい育て方

【夏の花】ハイビスカス、じつは猛暑が苦手? 元気に夏を越す正しい育て方

ハイビスカスの暑さ対策

ハイビスカス
Oleksandr Berezko/Shutterstock.com

品種や花色、株の大きさなどによって異なる耐暑性

品種の系統別では大輪系の品種が暑さに弱く、特に注意が必要です。在来系は普通からやや弱い、コーラル系は普通程度です。現在よく流通する鉢植え用の品種は大輪系の品種が交配されていますが、耐暑性は在来系と同じくらいが多いです。

花色では赤やピンクに性質が強いものが多く、青に近い色や茶色など珍しい色は弱いものが多いです。また株元が細い小株は、成株に比べると暑さに弱いです。

暑さに強い品種

夏もハイビスカスの花を楽しみたい場合は、コーラル系や在来系の赤色の品種など暑さに強いハイビスカスを育てるのがおすすめです。一般に流通する暑さに強い品種を系統別に紹介します。

【コーラル系】ピンクバタフライ、ホワイトバタフライ、フラミンゴ

【在来系】レッドスター、イタリアンレッド、ブリリアント、ピンクアイス

暑さで弱った時の対処は?

遮光するのが最も効果的です。葉が落葉するほど弱っている時は明るい日陰、葉色が悪く花が咲かない場合などは午前中だけ日光が当たる半日陰に置いてください。

暑さで弱った時は、肥料を与えないでください。肥料を与えるとかえって調子が悪くなることが多く、根腐れすることもあります。活性剤は与えてもよく、効果が期待できます。ただし肥料入りの活性剤もあるので注意してください。

ハイビスカスの植え付け・植え替え

ハイビスカスの植え替え
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植え付け

在来系やコーラル系などの丈夫な品種は、5~6月に花壇に植え付けるのもおすすめです。根付けば水やりの手間が減り、管理しやすいです。

雨が降った後に水が溜まりやすい水はけの悪い場所は避けてください。アルカリ性の土壌に植えると葉が黄化しやすく、生育も衰えます。石灰を撒いてアルカリ性になった土壌などは避けてください。

鉢植えの植え替え

流通する鉢植えはやや根詰まり気味のことが多く、そのまま育てると水や肥料が不足しやすく育てにくいです。購入したらすぐに1~2回り大きな鉢に、根鉢をくずさずそのまま植え替えてください。根を切らずに植え替えする場合は、5~9月に行うことができます。

あまり大きくしたくない場合は5~6月に植え替え、同時に剪定します。根鉢を1/3~1/4程度くずし、同じ鉢か1回り大きな鉢に植え替えます。同時に伸びすぎた枝や弱い枝などを切って枝葉の量を1/3程度減らしてください。

用土

通気性と水はけのよい用土が適します。丈夫な品種は多くの植物に使える一般的な培養土、または赤玉土小粒7:腐葉土3を混ぜた用土などで育ちます。

大輪系の品種や立ち枯れしやすい「アーノッティアヌス」などは、赤玉土小粒3:鹿沼土3:腐葉土3:パーライト1を混ぜ、さらにふるいにかけて微塵を取り除いた用土がおすすめです。また7号以上の大きさの鉢を使う場合は、赤玉土の中粒を使って水はけよく植えたほうがよいでしょう。

ハイビスカスの育て方・日常の管理

ハイビスカス
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水やり

鉢土の表面が乾いてから水やりします。葉が多くついて根詰まり気味の株やよく花を咲かせている株が乾きやすい場合は、毎日水やりしてもよいでしょう。夏などによく乾燥する場合は、朝夕2回の水やりが必要なことがあります。

水をしっかり与えても落葉するなど調子が悪い株は水やりを控え、涼しい場所で管理してください。また冬も乾かし気味に管理します。

地植えした場合は、根付けば水やりの必要性は少なくなります。ただし土壌が乾燥したら水やりしてください。

肥料

生育期の5月~11月初旬は、肥料を切らさないように与えます。ただし株の調子が悪かったり、夏に生育を停止している場合は、肥料を与えないでください。また生育がよい場合でも暑さが厳しい時は、液体肥料を規定の半分程度に薄めて与えると根を傷めることが少なくなります。

秋になって株の生育がよくなったら、即効性がある液体肥料を1週間に1回、規定の倍率で与えてください。冬に室内で花を咲かせている場合は、月に2回程度、液体肥料を規定の半分程度に薄めて与えるとよいでしょう。

病害虫

葉を食害する害虫やアブラムシ、カイガラムシなどがよく発生します。生育期間中はオルトラン粒剤など、用土に撒くタイプの薬剤を使ってあらかじめ予防するのがおすすめです。

ハイビスカスの栽培ポイント

ハイビスカス
Alex Marc Wagner/Shutterstock.com
  • 暑さに強くない品種が多い
  • 夏より秋や春のほうが花が咲きやすい
  • 暑さ対策には遮光が効果的
  • 害虫の発生が多い
  • 根詰まりすると生育が衰えやすい

春から初夏頃に購入したハイビスカスが夏に花が咲かなくても、問題ありません。夏に涼しい場所で養生しておけば、秋から花を咲かせます。ハイビスカスの花は、実際は秋が見頃の場合が多いです。夏に弱ってもあきらめず、秋に美しい花を咲かせて楽しんでください。

Credit 文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 - おがわ・やすひろ/1988年、東京農業大学農学部農学科卒業。千葉県館山市の植物園「南房パラダイス」にて観葉植物、熱帯花木、熱帯果樹、多肉植物、ランなど温室植物全般と花壇や戸外植物の育成管理のほか、園全体のマネジメントなどの業務に18年携わる。現在フリーランスとして活動。著書に『わかりやすい観葉植物』(大泉書店)、『ハイビスカス』(NHK出版)がある。

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