◆子どもがいるのに、なぜ性産業で働くのか

玉城:私の場合は、ずっと「性」と向き合ってきた人生なんです。だから、そこに子どもを重ねて考えたことはないんです。もちろん、「性産業の仕事は、いい仕事だからやりなさい」と子どもに勧める親なんていないと思います。でも、私の場合は生活が大変だったので、そういうレベルの話ではなかったんですよ。性産業は生きていくための仕事だったんです。
――やはり、一番収入を得られる仕事が性産業だったということですか?
玉城:そうですね。当時は本当にきれいごとなんて言っていられませんでした。
――世間は「きれいごと」ばかり言っています。それに、きれいごとばかり言っている人たちもセクシーな動画を観たり、性的サービス店を利用していますからね。
玉城:表向きは立派なことを言っていても、みんな隠しているだけなんですよね。だったら、それをさらけ出して、もっと素直になればいいし、人を批判する余裕があるなら、自分と向き合えばいいんじゃないかなって思います。
――「けしからん」と言うより、「自分も利用しています」と言う人のほうが潔いと。
玉城:そういう人のほうが、私は好感が持てます。
――性に関することを隠す傾向がありますが、その空気は息苦しいですか。
玉城:息苦しいですね。性という分野に関しては、日本全体が閉鎖的だと感じています。だから私は、それに対して何か発信したいという気持ちがあるんです。でも一人の力では何も変えられないので、「表に出たほうがいい」と背中を押してもらって、今ここにいるんです。
◆オンラインゲームで出会った現在の夫
――なるほど。その後、現在のご主人とは沖縄で出会ったんですか? それとも東京ですか?玉城:私が沖縄に住んでいるとき、オンラインゲームで知り合いました。最初はお互いの素性もほとんど知らない状態から始まったんです。
――今どきですね(笑)。
玉城:オンラインゲームをやりながら、「私、離婚するかもしれない」という話を少ししていたんです。
――その時点では、まだ前のご主人と結婚していたんですか?
玉城:はい。でも離婚の話が出始めたタイミングだったんです。
――ネットで知り合っても、実際に会うまでにはハードルがありますよね。どういう流れだったんですか?
玉城:私はゲーム中に対戦相手とずっと通話しながら遊ぶタイプなんですが、子どもが寝たあとにしかゲームはやっていなかったんです。でも、たまたま昼間にプレイした日があって、子どもが「誰と話してるの?」って気になってのぞいてきたんです。そうしたら今の主人が「子どもとも話したいな」と言ってくれたんですよ。
――いい人ですね。
玉城:そんな関係がしばらく続いたことで、子どもも今の主人のことを「いつも話している人」という感覚で親しむようになったんです。そこでLINEを交換し、ビデオ通話をするようになったんです。それまでずっと声だけでやり取りをしていたので、不安はまったくなかったし、半年ほどビデオ通話を続けるうちに、「一度、直接会ってみたいね」という話になったんです。
――ネットで知り合ったというより、普通に仲良くなっていった感じですね。
玉城:主人は当時まだ学生だったんです。子どもと一緒に遊びたいという気持ちが強い人だったので、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンで初めて会いました。そこで、子どもと接する姿を見て、「この人は父親になれる人なんだな」と感じ、お付き合いすることになり、彼は家庭を持つ覚悟を決めてくれました。そんなタイミングで、私が妊娠したんです。
――今のご主人とのお子さんですね。
玉城:はい。でも、主人は当時まだ学生だったこともあり、お義母さんは私たちの交際に反対していたんですよ。ただ、お義母さん自身にもさまざまな事情があったため、主人は「そんなことを言える立場じゃないでしょ」と私をかばってくれたんです。それでも、お義母さんの発言は次第にエスカレートし、子どもに危害を加えるようなことまで口にするようになり、それを危険だと判断した主人は学校を辞め、私たちと一緒に沖縄へ来てくれたんです。その後、「結婚しようか」という話になり、主人との子どもが生まれる前に結婚しました。

