◆セクシー女優になる決断
――壮絶な人生ですね。玉城:主人も急に沖縄に来たので職がないし、私は出産して1か月後にはまた性的サービス店に復帰したんです。
――良い人との出会いもあれば、大変な目にも遭いますね。
玉城:よく「トラブル体質だね」って言われます(笑)。いつになったら落ち着くんだろうと、ずっと思っています。
――それはトラブルを引き寄せるんですか、それとも飛び込んでいくんですか。
玉城:私は計画的に動くタイプじゃなくて、直感で動くタイプなんです。逆に、主人は私とは正反対でとても慎重な性格なんです。そのため、一緒にいてくれるおかげで、今ではようやく落ち着いて過ごせるようになりました。
――直感がいい方向へ働くこともありますよね。でも、トラブルは多いですか?
玉城:そうですね。ただ、どんなに絶望的な状況になっても、何とかなると思えるんです。必ず助けてくれる人が現れるというか。
――「なんくるないさー(沖縄方言で何とかなるさの意味)」の精神ですね(笑)。そして、ご主人は玉城さんのお仕事をご存じなんですよね。いつ打ち明けたんですか?
玉城:私が出産後1か月で性的サービス店に復帰したタイミングで、先ほど話した業界関係者の方と出会って、セクシー女優のお話をいただいたんです。そこですぐ主人に「私、セクシー女優になりたい」と話しました。
――ご主人は、どう反応しました?
玉城:主人は、「そのほうが安心だ」と言ったんです。「店で一対一の危険な環境で働くより、スタッフがいて守られた環境で仕事をするほうが安心できる」と言ってくれたんですよ。
――かなり理解のあるご主人ですね。一般的には、パートナーがそういう仕事をすることに抵抗を感じる人が大半です。
玉城:主人がよく言うのは、「大事なのは、自分たちの心を持っていかれるかどうか」なんです。体ではなく、お互いの気持ちがちゃんと家庭にあるかどうかなんです。仕事は仕事で、家には持ち帰らないという考えですね。
――スマートな考え方です。
玉城:私が性的サービス店で働いていたことを打ち明けたときも、「かっこいいじゃん」と言ってくれたんです。それに、「自分の身を張ってまでお金を稼げる人なんて、そうそういない。守るものがあるから頑張っているんでしょ」と言ってくれたんですよ。
――すごく理解がありますね。
玉城:主人は本当に賢い人なんです。それに、男性と女性では、性に対する向き合い方が違うと思うんです。
◆性的サービス店とセクシー女優との違い
――といいますと?玉城:女性は「心から抱かれたい」「愛されたい」という気持ちが強い人が多いと思うんですけど、男性はその瞬間の快楽を求める人が多い印象なんです。以前、お客様が「性的サービス店はコンビニ感覚なんだよ」と言われたことがあって、「その考えは、お互い楽だな」って思ったんです。実際に、性的サービス店で恋愛感情を求めている男性客はほとんどいないんですよね。
――確かに、恋愛とは切り分けて利用する人が多いです。
玉城:それって、セクシー女優もある意味では似ている部分があると思ったんです。それで主人は一緒に事務所を調べ、見つけて、その日のうちに連絡しました。沖縄に住んでいたんですけど、私が思い立ったらすぐ行動するタイプなので、主人もそれをわかっていて、一緒に徹夜で調べてくれました(笑)。
――店で働くのとは違い、成人向け動画は不特定多数の人間に性行為を見られますが、それについてご主人は何か言いましたか?
玉城:最初の頃は私の作品を「これは表情を作っているね」とか、「これはドキュメンタリー寄りだね」とか一緒に見ていました。興奮するためというより、「どういう作品なのか」という視点で見ていますね。
――玉城さん自身は撮影を経験してどうでしたか?
玉城:成人向け動画には台本がある作品もあれば、素に近い作品もありますよね。その違いを出せることが面白いです。セクシー女優を通して、一人の人間として自分の物語が始まった感覚があり、この業界にはまだまだ可能性があると思いました。自分自身を探求できますし、性とも向き合える。そう思ったから、私はセクシー女優という仕事を選んだんです。それに「やっとここまで来られた」という気持ちが強いです。

