
◆「芸能界での影響力」を否定…斉藤被告が自身の立場を強調した理由
起訴状によると、斉藤被告はロケバスの車内でAさんにキスなどをし、さらに口腔性交に及んだとされる。斉藤被告は起訴内容を否認しており、主に「Aさんが同意していないことの認識(故意)があったか否か」が審理の焦点となっている。この日、斉藤被告は法廷の中央にある証言台の椅子に腰をかけた。芸能界で鍛えられたのだろう、ハッキリと明瞭な声で一言ずつゆっくりと供述していた。
被告人質問では、はじめに自身の経歴が確認された。弁護側は斉藤被告の経歴や出演時の立ち回りについて細かく質問をしていた。というのも、検察側はAさんが斉藤被告の「芸能界での影響力から行為を断ると自身の不利益になると考え、同意しない意思を表明することが困難な状況にあった」と指摘しているからだ。斉藤被告は、事件当時の自身の権威をこのように説明していた。
「バラエティーではひな壇で一番端の席で番組を盛り上げて、お客さんも盛り上げる立ち回りだと考えていました」(被告人質問から・以下同)
さらに、斉藤被告は出演依頼が「第三、第四希望だったと思います」と他のタレントの代役として出演することも多く、「いつか呼ばれなくなる世界だと認識していました」と自身の権威のなさを強調していた。
◆初対面の会話から「好意がある」と確信…斉藤被告が語った根拠とは
次に事件当日の状況が明らかにされた。斉藤被告は、被害者とされるAさんの存在を、ロケバスに乗ってきたあと、台本を確認して知ったという。Aさんとは事件当日が初対面。会話を重ねると、Aさんが「インフルエンサー」だと把握したようである。「(ロケバスの車内は)僕とAさんだけでした。これから撮影を一緒にする方ということなので、場を盛り上げるということで僕の方から積極的に会話をしました」
斉藤被告の前の座席だったAさんは、半身で振り返るように会話をしていた。そして、犯行の動機にもつながる「Aさんから好意を抱かれていた」との認識について振り返る。
「僕の情報をすごく知っていて、『トリオの中でも斉藤さんが一番好きです』『自分の知り合いが斉藤さんを見かけてすごくおしゃれだったと言っていました』と別に言わなくてもいい情報を沢山言ってくれて、二人でいる時間が非常に長くて話も弾んでいたので好意があると思っていました」

