今大会で優勝を果たしたのは、“大食いターミネーター”Ryuだ。大食いというジャンルに足を踏み入れてまだ2年足らずの彼が、短いキャリアにかかわらず日本一を獲得。
怒涛の成長スピードを見せた彼のモチベーションは、「大食い業界を変えたい」「このままだと、日本の大食いは廃れていってしまう」という危機感だったようである。
これからの大食い界を背負い、牽引していくつもりの彼が発した覚悟の言葉をとくと受け止めてほしい。

◆独学のトレーニングで掴んだ頂点
――優勝直後、男泣きされているRyuさんの姿が印象的でした。大食い日本一になった今のご気分は?Ryu:大食いの活動を始めて2年弱なんですけど、短いようで長かったです。本当にいろいろあったので。めずらしいですが、僕は最初から食べられた天才型ではなく、トレーニングして食べられるようになったタイプなんです。
――大食いできるように、どんなトレーニングを積んできたのですか?
Ryu:人によって違うと思うのですが、僕は食べられる胃をつくることが先決だった。それで初めて経験不足を補えると思っているので、まずは胃を広げるトレーニングに励みました。事前に重量を計ったうえでデカ盛りメニューを食べきり、限界をねらっていく。
今、国内の現役で10㎏を完食できるのは今回の『大食い王』で決勝に進出したカワザイル君とていねい木下さんと僕くらいで、僕は最大値が11㎏。国内で一番食べられる位置にまでは来たと思っています。
僕が大食いを始めた頃、日本で現役最強と言われていたのはカワザイル君でした。頭一つ飛び抜けた存在だったので、「自分が大食いをするうえで、彼の実力に追いつけるか否かが目安になる」と思っていました。
◆生成AIに相談した大食いの技術
――今回の決勝には、図らずもそのトップ3が揃っていたわけですね。そんな今大会に向けて、直前にはどのようなトレーニングを行いましたか?Ryu:決勝がラーメン対決(スープは飲まなくて可)になることは知っていたので、つけ麺や替え玉形式のトレーニングを重ねて食道に詰まらないよう対策しました。
『大食い王』のラーメン対決は普通のラーメン対決と違います。まず、伸びていないフレッシュな麺がずっと出てくる。ということは、伸びて水分を含んだ麺と違い、食道で詰まりやすくなります。
だから、麺を口に入れたタイミングで水を“飲む”のではなく、少し流して麺をすべりやすくします。トッピングの具は詰まりにくいものから食べ、最後に一番詰まりやすいメンマを食べる。そういった細かなことの繰り返しをルーティンにしていきました。
あと、ChatGPTに相談もしたんです。「俺、超食いRyuという名前で活動していて塩ラーメンが詰まりやすいんだけど、どうしたらいいかな?」って(笑)。
――本当ですか(笑)?
Ryu:「決勝のラーメン対決はめちゃくちゃ技術戦だよ」と、飲み込むときの姿勢とか専門的なテクニックを本当に教えてくれるんですよ。
もともと、僕は一口で大きく塊にした麺をガンガン入れていくタイプだったんですね。でも、ChatGPTから「団子状にしないで小さな束にしよう」「すくったばかりの麺は激熱だから冷ましながら端から食べていこう」「一口の咀嚼の回数は4~5回にして」と、いろいろなテクニックを教わりました。

