救急車を呼ぶのはどんな時?迷った時の相談先も調べておきましょう

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冬場に特に気をつけたい「脳卒中」と「心臓発作」

寒い季節になったら、特に注意が必要なのが脳卒中と心筋梗塞などの心臓発作です。
脳卒中は、脳の中や脳の近くの血管が突然破れたり、血管の中に血の塊ができて脳の血液循環が悪くなって、急激に意識障害や運動障害などを起こす病気です。
心臓発作は、心臓の筋肉を養う血管(冠動脈)に突然異常が起こり、急性心筋梗塞や狭心症、不整脈による心停止などを引き起こす心臓の病気です。心筋梗塞は、冠動脈の一部の血液の流れが止まり、その部分の心筋に栄養や酸素が不足し、心筋が壊死していきます。狭心症は、冠動脈の血液の流れが悪くなった時に起こります。
脳卒中も心臓発作も、命を守るために、そして後遺症などを残さないためにも、一刻も早く専門医による診療を受ける必要のある病気です。疑わしい症状が見られたら、躊躇せずに119番通報し、救急車を呼びましょう。

こんな症状が出たら「脳卒中」の可能性が

急激に意識障害や運動障害などを起こす、脳卒中。「口角など顔の片側が下がり、ゆがみがある」「片手に力が入らず、だらりと下がる」「言葉が出てこなかったり、ろれつがまわらない」こうした顔・手・言葉に、どれか一つでも当てはまる症状があれば、すぐに119番通報します。救急隊員には、症状に気づいた時刻を伝えるようにしましょう。
また、くも膜下出血では「後頭部をバッドで殴られたような激痛」と表現されるような突然の激しい頭痛(嘔吐を伴うことも)、急激な意識障害、突然の歩行困難、視野が欠ける、眼球の動きが異常になり両眼が一方に寄ったり片側が外を向いたりするといった症状も、脳卒中の可能性があります。

119番通報し、救急車の到着を待つ間には、倒れた場所がトイレや浴室、屋外などの場合には、数人で協力して、近くで安静を保てる場所に静かに移し、水平に寝かせて毛布などで保温し、安静にします。特に頭部は揺らしたり動かしたりしないようにしましょう。ネクタイやベルトなどは緩めます。
嘔吐があるときには、吐いたものを器官に吸い込まないように、下になる腕を前に伸ばし、上になる腕を曲げ、その手の甲に顔を乗せて上になる膝を90度曲げ前方に出す「回復体位」をとらせましょう。
意識のない場合には、胸骨圧迫やAED(自動除細動器)の使用、人工呼吸など、一次救命措置を行います。

脳卒中は、できるだけ早く救急搬送し、救急車を待っている間も出来るだけ頭を動かさないようにするというのが、原則です。

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