給与が低すぎて奨学金返還まで手が回らない!奨学金の「延滞率」は何パーセント?

根本的な解決を図ることも忘れずに

そもそもの収入が低いことが原因となっている場合は減額返還や返還期限猶予をしたとしても、根本的な原因解決はできません。今後のためにも、減額返還や返還期限猶予の相談や申し込みとともに、根本的な原因を解決することが大切です。

 

例えば、給与の手取りが15万円を切っていて生活自体が厳しいのであれば、転職をしたり副業をしたりして収入を増やすなどが解決方法として挙げられます。その他にも、一人暮らしをやめて実家に戻り奨学金の返還に専念する、支出を減らして奨学金の返還に充てられる部分を増やす、などの対応も有効でしょう。

 

給与が低すぎて奨学金の返還に手が回らない、という場合は状況を整理し、あと何円お金があれば返還できるようになるのか、家計の無駄を減らしながら計算し、必要な行動を選択していきましょう。

 

奨学金の返還額は、基本的に月1万円から2万円程度です。根本となっている原因を解決していけば、返還に手が回らない状況から脱出できるはずです。

 

奨学金の延滞はさほど珍しいことではないが放置は絶対しないこと!

現在無延滞である方を対象に調査しても、奨学金の返還を延滞したことのある人は全体の19.7%と、決して少ないわけではありません。その理由は多くの場合、所得が低いことにあるようです。

 

しかし、奨学金の返還が滞ると、将来住宅ローンが組めないなど、思わぬ場面で不利益を被る可能性もあります。

 

奨学金の返還にまで手が回らないというのであれば、速やかに減額返還や返還期限猶予の申し出をし、滞納扱いとならないようにしつつ、収入を増やす・支出を減らすなど根本的な解決を目指していくようにしてください。

 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 令和2年度奨学金の返還者に関する属性調査結果(詳細版)

 

執筆者:柘植輝

行政書士

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