年収1000万円でも「子ども」がいて「住宅ローン」があると余裕がない!? 手取り年収や生活水準について解説

年収1000万円と聞くと、生活に余裕があり、共働きをせずとも悠々自適な生活を送れると思う人もいるかもしれません。しかし結婚して子どもを育て、家を持つとなると、意外と余裕がないようです。本記事では、片働き年収1000万円のケースの手取り収入を計算し、実際の生活水準を予想してみます。

年収1000万円の手取り

まずは年収1000万円の手取り収入です。年収に対する手取りの割合は、およそ75~85%といわれています。

 

ただ、所得税率は所得に比例して段階的に上がる累進課税制度となっていることから、年収1000万円ではもう少し低くなり、手取りは700~780万円程度になります。本記事では、配偶者が専業主婦(夫)、子どもが2人という設定で手取りは780万円として進めていきます。

 

手取り780万円の月々の収入は65万円です。これだけあれば楽に生活ができる気がしますが、実際はどうなのでしょうか。

 

「結婚・子ども・家」をそろえるとどうなる

結婚や子どもの誕生、マイホームの購入は人生に起こる一大イベントです。しかし、2006年に放送されたドラマ「結婚できない男」では、これらの3つは「人生の三大不良債権だ」と表現されました。つまり、それだけ大きなお金がかかるということですね。どのくらいかかるのか1つずつ見ていきましょう。

 

結婚生活にかかるお金

結婚すれば、1人暮らしの時より生活費が増えます。子どもが生まれるとなおさらでしょう。総務省統計局の家計調査によると、2022年の2人以上の勤労者世帯における消費支出の平均額は1ヶ月当たり32万627円となっています。これに対し単身世帯の勤労者世帯は17万8434円となっており、家族を持つと約14万円も生活費が増えることがわかります。

 

子どもにかかるお金

子ども1人を大学卒業(22歳)まで育てるためにかかるお金は3000万円以上といわれています。取り合えず3000万円で計算すると1年当たり約136万円、1ヶ月当たりでは約11万円となります。

 

家にかかるお金

今回は5000万円の家を35年ローンで購入したと仮定してみます。一般的に住宅ローンは年収の7倍までといわれており、金融機関によっては10倍まで融資するところもあります。本記事の計算では年収の5倍になるので、年収倍率としては無理のない住宅ローンといえるでしょう。

 

利用する住宅ローンは住宅金融支援機構のフラット35、金利は2023年11月時点の年1.960%とした場合、ボーナス払いなしでの毎月の返済額は16万5000円となります。

 

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