「コレステロールが高い人の特徴」はご存知ですか?下げる食べ物も医師が解説!

「コレステロールが高い人の特徴」はご存知ですか?下げる食べ物も医師が解説!

コレステロール値を下げることはできるの?

コレステロール値は、食事と運動である程度下げることができます。
どの程度下がるかは個人差がありますが、たとえ治療を受け、薬を服用しても、生活習慣の改善は欠かせません。
家族性高コレステロール血症の方は生活習慣だけでは完治は難しいため、治療、食事、運動など総合的なアプローチが必要です。

コレステロール値を下げる方法

コレステロール値を下げるには、食事の改善、有酸素運動が中心になります。
それでも下がらない場合は内科で診断を受け、薬の服用を続ける必要があります。
コレステロール値を下げる薬は、スタチン系が一般的です。
スタチン系の薬はコレステロールを造るHMG-CoA還元酵素の働きを妨げ、LDLコレステロールを過剰に生成しないように働きかけます。スタチン系でも改善しない場合は小腸からコレステロールを吸収するのを妨げる薬などを投与することもあります。

コレステロール値を下げる食べ物・飲み物

コレステロール値を下げる食品は、主に2つあります。
・DHA、EPAを多く含む食品
青魚に含まれる脂分、DHAとEPAは悪玉コレステロールを下げるはたらきがあります。
ぜひ日々の食卓でサバやイワシなど、青魚を食べる習慣を付けましょう。調理が面倒なときはレトルトパウチや缶詰などを活用するのも、ひとつの方法です。
味付けはなるべく塩分を抑え、柑橘類などでアクセントを加えることをおすすめします。

・食物繊維が豊富なもの
コレステロールは小腸から吸収されますが、食物繊維が多いと吸収が穏やかになり、より多くのコレステロールを排出することができます。
白米を玄米や分づき米に替えるだけでも、豊富な食物繊維が摂れます。
食物繊維が豊富な麦や雑穀を混ぜるのも効果的です。
野菜、海藻、きのこ、納豆、こんにゃくなども食物繊維が豊富です。できるだけ伝統的な日本食をメインにすると、無理なく実践できるでしょう。

コレステロール値が高い人が気を付けるべき生活習慣

LDLコレステロール値が高い場合には、飽和脂肪酸の取りすぎに気をつけましょう。運動や減量、禁煙によってHDLコレステロールを増加させる効果が期待できます。室内でも有酸素運動とストレス発散を心がけましょう。室内運動ではエアロバイクなど器具を使う、ストレッチやヨガなどを行うなど、自分に合う方法を見つけましょう。
有酸素運動は1日30分ほど続けることが理想ですが、初めは少しの時間でも構いません。大切なことは「楽しく続けられる」ことです。

「コレステロール値が高い人の特徴」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「コレステロール値が高い人の特徴」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

痩せているのにコレステロール値が高いのはどうしてですか?

木村 香菜 医師

痩せている方でも動物性脂肪、飽和脂肪酸を多く摂取すると、悪玉コレステロール値が高くなります。生クリームやバターがたっぷりのお菓子、肉をたくさん食べる方は要注意。
一見痩せて見えるけれど、内臓脂肪が溜まっているのが原因ということもあります。
もしご家族に脂質異常症の方がいれば、遺伝性の可能性があります。遺伝性の方は痩せていても悪玉コレステロール値が高く、心筋梗塞リスクが急上昇します。早急に治療を行い、コレステロール値を安定させる必要があります。

卵を食べるとコレステロール値は上がりますか?

木村 香菜 医師

人によっては、卵を食べるとコレステロール値は上がります。しかし、食べた人すべてのコレステロール値が悪化するとは限りません。
コレステロールのうち食べ物から取り入れるのは2~3割ほどで、残り7~8割は糖、脂肪を材料にして肝臓で生成されます。
食事をどれだけ節制しても、身体がコレステロールを過剰に生産する場合は、卵を止めても効果は期待できません。
食事が悪いのか、体質が悪いのかを知るには、1~2か月ほど鶏卵、魚卵など卵類、レバー、モツなど内臓類を食べないようにして、血液検査を受けると分かります。これでコレステロール値が下がれば食事制限が効果的と考えられます。

健康診断でLDLコレステロールが高いと病気のリスクがありますか?

木村 香菜 医師

あります。致命的な病気のリスクを引き上げます。
発症するのは心筋梗塞など心疾患、脳梗塞など脳血管障害、大動脈瘤、腎不全など、即死や重い後遺症を残す恐ろしい病気ばかりです。
LDLコレステロール値が高くても、ほとんど自覚症状がありません。定期的に健康診断を受け、もしLDLが高い場合はすぐに内科で精密検査を受けましょう。生活習慣の改善も必要です。

コレステロールはHDLとLDLどちらの値を気にするべきですか?

木村 香菜 医師

どちらも注意すべきですが、強いて言うならLDL(悪玉コレステロール)です。
LDLが基準値以上になると動脈硬化リスクを急激に上げるためです。個人差はありますが、飽食時代の現在はだれでもLDLの上昇リスクがあります。
しかしHDL(善玉コレステロール)の数値が基準値以下の場合も要注意です。たとえLDLが基準値でもHDLが低すぎると、同様のリスクがあります。

女性でコレステロールが高い場合、食生活を改善すべきですか?

木村 香菜 医師

ぜひ和食を中心にした食生活に切り替えましょう。
和食でよく使われる大豆製品には女性ホルモン、エストロゲンに似た働きをするイソフラボンが豊富に含まれます。
エストロゲンはLDLコレステロールを抑える働きもあり、日々の食事に取り入れることでリスク軽減が期待できます。過剰摂取せず、みそ汁の具など少量を毎日摂取すると良いでしょう。
食物繊維が豊富で、青魚もよく食べる和食は手軽にできる改善法です。
肉の脂や乳製品、卵などのコレステロール値が高い食品は、量を少なめにすることも効果的です。

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