「胃がん・ステージ4」の症状・余命はご存知ですか?医師が徹底解説!

「胃がん・ステージ4」の症状・余命はご存知ですか?医師が徹底解説!

Medical DOC監修医が胃がんのステージ4の症状や余命・生存率・検査法・治療法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

≫「スキルス胃がんの原因」はご存知ですか?症状や検査法も解説!【医師監修】

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)

日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は一般外科、消化管内視鏡検査、生活習慣病を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、高砂内科・消化器科クリニックに勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。

「胃がん」とは?

胃がんとは、胃の内側の粘膜にがんが発生したものです。粘膜から発症し、徐々に外側、粘膜下層、固有筋層、漿膜へと進行していきます。がんが深く進行すると、近くにある大腸や膵臓、横隔膜などにも直接広がっていきます。胃がんは日本人で多く、特に男性に多いがんです。胃がんは、早期では自覚症状があまりなく、進行するまでわからないこともあります。

胃がんステージ4の症状

胃がんの進行の程度は「ステージ」として分類します。ステージは、がんの深さ、胃の近くのリンパ節への転移の有無、遠隔転移(胃から離れた臓器やリンパ節への転移)の有無により決まります。胃がんステージ4とは、胃がんの深さがかなり深く、胃の表面に出た上に、他の臓器にも広がっている状態、もしくはがんの深さにかかわらず遠隔転移が確認された状態です。

みぞおちの痛み

みぞおちのあたりに胃があります。がんが進行すると、みぞおちのあたりの痛みが出ることがあります。「キリキリ」「ズキズキ」「差し込むような痛み」など痛みの訴え方はさまざまです。また、これらの痛みは胃炎や胃潰瘍でも起こるため、区別がつきません。痛みがひどければ、早めに消化器内科を受診しましょう。

胃の不快感、違和感

胃がんの症状の一つとして、胃の不快感、違和感、吐き気などがあります。しかし、この症状も胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などでも起こり、区別が困難です。これらの症状が続く場合には、放置せず一度消化器内科を受診しましょう。

食欲不振、体重減少

胃がんが進行すると、食欲がなくなって食事摂取量が減ったり、エネルギーが過剰に消費されたりすることで体重が減ります。とくに、半年〜1年で体重の5%以上の体重減少がある場合には注意が必要です。食事制限をしたわけでもないのに体重が減っている場合には、一度内科を受診することをお勧めします。

血便

胃がんができている胃粘膜から出血すると便に血が混ざることがあります。胃からの出血の場合、出血した直後の血液は赤いですが、その後胃酸によって酸化され黒っぽくなります。このため、海苔の佃煮のような真っ黒い便(黒色便)となることもあります。血便や黒色便が出た場合には、消化器内科をすぐに受診しましょう。

貧血

胃からの出血が持続すると、徐々に貧血が進みます。貧血の影響で、ふらつきが強くなり、日常生活で息切れや倦怠感を自覚することがあります。血液検査で急に貧血が進んだ、またはふらつきや息切れがあり貧血が疑われる場合にはまず内科を受診しましょう。