退職金と年金だけで、本当に老後の生活が送れるのか不安に感じる方も多いでしょう。退職金額や貯蓄、月々の年金受給額によっては、老後資金が不足する可能性があります。
本記事では、老後にかかる生活費から考えられる必要な老後資金や、貯蓄なしで退職金と年金だけでも老後生活を送れるのかどうかについて解説します。
資金が不足する際の対策についてもご紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
定年後にかかる生活資金はどのくらい?
定年後にかかってくる夫婦2人暮らしの生活資金の目安は表1の通りです。
表1
60歳以上 | 25万4453円 |
65歳以上 | 25万959円 |
※e-Stat「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年」を基に筆者作成
どちらもそれほど差はありませんが、1ヶ月あたり25万円程度の生活費がかかります。
ただし、この平均値は持ち家ありの場合も含まれているため、賃貸代や突発的にかかる費用なども含める場合は、プラス数万〜数十万円程度の生活資金が必要になる可能性があります。
退職金と年金だけで老後生活は送れる?
年金が受給できる65歳から100歳までの35年間を生きると仮定して、貯蓄1000万円と、夫婦2人合わせて20万円程度の年金があるケースで考えてみましょう。
1ヶ月あたりの支出が25万円の場合、夫婦2人35年間で1億500万円がかかります。貯蓄1000万円と毎月20万円年金が受給できる場合、夫婦2人35年間で9400万円となります。
つまり、夫婦2人で1100万円程度、月々に換算すると2万7000円程度不足します。
貯蓄1000万円と20万円の年金が受給できる場合でも、老後の生活資金は足りないということになります。
配信: ファイナンシャルフィールド