親から「2人で年金25万円あっても足りない」と、仕送りを催促されています。私も家計が厳しいのですが、子どもとして少しでも援助すべきでしょうか…?

年金暮らしの両親に「これから毎月仕送りしてくれない?」とお願いされたことはありませんか? 育ててくれた恩は感じながらも「正直自分の家計のやりくりで精いっぱい」という人もいるでしょう。
 
本記事では、月25万円の年金での生活実態や親に提案したい節約手段を解説します。仕送りせず親になんとか家計をやりくりしてもらいたい人は、ぜひ参考にしてください。

月25万円の年金では老後の生活が厳しい?

夫婦2人で月25万円の年金があっても、老後の生活は厳しいのでしょうか。年金暮らしでの支出状況を確認してみましょう。

 

2023年の総務省統計局の調査によれば、65歳以上の夫婦で無職世帯の平均消費支出は25万959円です。図表1の内訳を見ると、食料費が29.1%、交通・通信費が12.2%、教養娯楽費が9.8%と高くなっています。

 

図表1

総務省 家計調査報告〔 家計収支編 〕2023年(令和5年)平均結果の概要をもとに筆者作成

 

毎月の年金が25万円の場合、貯蓄を毎月4~5万円取り崩せるのであれば、生活にも余裕があるでしょう。一方、年金収入だけでは収入が支出を上回っており、決して生活に余裕があるとはいえません。

 

図表1の住居費は持ち家の場合であり、賃貸の場合は住居費の割合が大きく増えます。税金や社会保険料などの非消費支出もあるため、総支出額はさらに増えるでしょう。夫婦2人の月25万円での老後生活は、人によっては厳しいケースもあり得るようです。

 

社会人として親には仕送りすべきか?

社会人になって給料を受け取るようになったら、親には仕送りすべきなのでしょうか。厚生労働省の調査によれば、調査対象の54310万世帯のうち、104万7000世帯が親に仕送りをしていると回答しました。また、親と子の両方に仕送りをしている世帯が9万1000世帯あります。合計しても調査対象の約2.1%しか親へ仕送りをしていないのです。

 

仕送りは「必ずすべきもの」ではありません。もし仕送りを頼まれたら「自分は仕送りができるかどうか」「いくら必要なのか」を親とよく相談して決めましょう。

 

しかし、年金だけではあまりにも心もとないという老夫婦世帯もあるでしょう。「どうしてもお金が足りなくて生活が苦しい」と親から相談があった場合は、次に紹介する節約術を提案してみてください。

 

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