「心不全で亡くなる時」に現れる症状はご存知ですか?予防法も医師が徹底解説!

「心不全で亡くなる時」に現れる症状はご存知ですか?予防法も医師が徹底解説!

心不全の予防法

基本は健康な生活習慣の維持です。バランスの取れた食事や定期的な運動を実践し肥満を避けることです。喫煙を避け、適度なアルコール摂取に心がけることも実践しましょう。健康診断を利用して、血圧や血糖、脂質をチェックして正常範囲内に維持することも予防に役立ちます。

食事療法

食事療法として最も重要なのは塩分制限です。過剰な塩分は循環する血液量を増やし心臓の負担が増加するからです。塩分摂取量は6~8g/日程度に控えるよう心掛けましょう。

定期的な運動

有酸素運動や筋力トレーニングを継続することで心臓と血管の健康を維持し、心不全のリスクを減少させます。また、禁煙や適度なアルコール摂取、ストレス管理も重要です。十分な睡眠を確保し、リラックスする時間を持つことも心臓の健康に良い影響を与えます。

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸の摂取が有効です。オメガ3脂肪酸を豊富に含む食品は、くるみや青魚(サバ、イワシ、マグロなど)があります。EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などが代表的な物質です。オメガ3脂肪酸は抗炎症効果、血管内皮機能改善などの多面的な作用により心筋が変性することを抑え、心筋機能が改善することが報告されています。心臓を保護する作用があり心不全の予防となります。

ストレス管理

ストレス管理も重要です。ストレスは交感神経を活性化させ、血圧や心拍数を上げるため心臓の負担を増加させます。自分なりのリラックス法を見つけましょう。深呼吸、瞑想、ヨガなどのリラクゼーション法があります。

血圧管理

血圧管理を徹底しましょう。高血圧が長期間続くと心臓に負担がかかり心不全になりやすくなるからです。家庭での血圧を測定してチェックしましょう。診察室血圧でしたら140/90 mmHg未満、家庭血圧でしたら135/85 mmHg未満が目標値です。生活習慣を改善しても目標血圧に達しない場合は薬物療法を検討しましょう。

「心不全で亡くなる時」についてよくある質問

ここまで心不全で亡くなる時について紹介しました。ここでは「心不全で亡くなる時」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

心不全で亡くなる時、呼吸や息苦しさのような症状はありますか?

佐藤 浩樹 医師

高い確率でみられます。心臓のポンプ機能が低下し十分な酸素を体に送れなくなるためです。重症化すると、症状悪化により苦しむことになります。最終的に、徐々に呼吸が弱まり、呼吸停止に至ることがあります。

心不全の余命・生存率について教えてください。

佐藤 浩樹 医師

症状の重症度や年齢、治療法などによって大きく異なります。しかし、一般的には軽症の場合は適切な治療により長期間生存可能とされています。そして、中等症の場合は5年生存率約50%、重症の場合は5年生存率約20%と言われています。

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