体内のコルチゾール値が低くなるとどんな症状が現れる?

全身倦怠感
慢性的な強い倦怠感や脱力感が持続し、日常生活にも支障が出るほどの状態となる事もあります。コルチゾールの不足により糖を作り出しにくくなりエネルギーの供給が不十分になる事も原因として考えられます。
筋力低下・体重減少
慢性的なコルチゾールの低下で筋力の低下がみられます。また、食欲低下や消化器症状を伴うことで体重が減少することもあります。
低血圧
コルチゾールが不足すると、血圧が低くなりやすく、特に立ち上がった時に血圧が急激に下がることで立ちくらみを起こす起立性低血圧を起こしやすいと言われています。
消化器症状
慢性的なコルチゾールの低下で、食欲低下や嘔気、嘔吐、下痢、便器、腹痛などのさまざまな消化器症状がみられることがあります。消化器症状がみられることで、より体重減少が進んでしまうこともあります。
精神症状(無気力・不安・うつ)
無気力や抑うつ症状、不安感、集中力の低下、記憶障害などがみられることもあります。
コルチゾール値に異常があるとどんな病気が考えられる

クッシング症候群
クッシング症候群とは、副腎からのコルチゾールの作用が過剰になる事により、さまざまな症状がみられる病気です。コルチゾールは副腎から分泌される重要なホルモンですが、多すぎても少なすぎても問題となりやすいです。この症候群では、前述したような特徴的な身体所見を伴います。クッシング症候群には副腎の異常でコルチゾールが過剰に分泌される副腎性クッシングと、副腎皮質刺激ホルモンACTHの過剰が原因となる(ACTH依存性クッシング)、ステロイド内服などのコルチゾールと同様の作用を持つ薬剤による病態(薬剤性クッシング)があります。
クッシング症候群は特徴的な身体所見の他に、高血圧、耐糖能異常、骨粗しょう症、月経異常やうつ病などの重大な合併症がみられます。このため、治療が必要となります。疑われる症状があった場合には内分泌内科を受診して相談しましょう。
アジソン病
副腎皮質からは、アルドステロン、コルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA-S)が分泌されています。これらのホルモンが慢性的に低下した状態を慢性副腎皮質機能低下症と言います。副腎皮質自体の病変が原因となる原発性慢性副腎不全の中で特に後天性のものがアジソン病です。
アジソン病の原因は、特発性が42.2%、結核性が36.7%、その他が19.3%です。
アジソン病の症状は、全身倦怠感、筋力低下、低血圧がみられ、悪心、嘔吐などの消化器症状、無気力や不安、うつ症状などの精神症状がみられます。また、皮膚や肘、膝などに色素沈着がみられます。
治療法としては、副腎皮質ホルモンを補充することです。症状からアジソン病を疑った場合には、内分泌内科を受診して相談しましょう。
クッシング病
クッシング症候群のうち、下垂体からの副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が過剰に分泌されることが原因となるACTH依存性クッシング症候群、さらにその中で下垂体に原因がありACTHが過剰となる病気がクッシング病です。クッシング症候群のうち、副腎性が5割、クッシング病が4割と言われています。
クッシング病の症状は、クッシング症候群と同様の症状です。また、ACTHが多くなると皮膚のこすれる所や関節の皮膚が黒っぽくなります。病気が進行すると感染に弱くなり、敗血症で命を落とすこともあるため、注意が必要です。
クッシング病の原因は下垂体腺腫であることが多いです。このため、手術により下垂体腺腫を摘出することが最善の治療法となります。下垂体腺腫が非常に小さいことが多いため非常に見つけにくいこともあります。

