強度近視でも可能なICL治療。レーシックとの違い
北澤先生
ICL治療は2004年に臨床試験が行われ、2010年には厚生労働省の承認も取れていました。
ただ当時は、レーザーで角膜を削って視力を矯正するレーシックがポピュラーで、ICL治療はあまり馴染みがありませんでした。でも、伊沢さんと同じように周りの方が受けるようになって、どんどん浸透してきたという状況です。
ちなみに、レーシックは検討されなかったんですか?
伊沢さん
視力は相当悪かったので、高校生ぐらいからメガネ以外の手段を検討していました。ただ、レーシックは術後にうまくいかないケースを知っていたので、あまり考えなかったですね。僕はかなり近視が強くて、-8.0D(※)くらいだったというのも理由の一つです。
※D:ディオプター(屈折度数)を表す指標で、0から数字が離れるほど近視が強い
北澤先生
そうですね。伊沢さんのような強度近視の方ですと、角膜に厚みがあればレーシックの治療をできなくはないですが、やはりたくさん削ることには無理があります。ですから、強度近視で悩む多くの方がICL治療を選択肢として検討されています。
術後の「ハロー・グレア」と脳の順応

北澤先生
ICL治療もリスクはゼロではありません。例えば、夜間に光がにじんで見える「ハロー・グレア」という現象が出ることがあります。伊沢さんはいかがでしたか?
伊沢さん
スタジオには照明がいっぱいあるので、最初の頃は「お、輪っかがいっぱいあるな」と思っていたんですが、いつからかなくなりました。手術の時に「最初は感じることがありますが、頭が慣れるのでいつかなくなります」と説明を受けていたんです。
最初の2ヶ月ぐらいは症状があるなと思っていたんですけど、そこからの記憶がなくて、気づいたらなくなっていました。
人間って、あるものには気づくけど、あったものがなくなると意外と気づかないんだなと。
北澤先生
我々は“ニューロアダプテーション”と呼びます。いわゆる脳の順応ですね。最初は新しい現象が出てくると気になるんですけど、脳が順応していくとほとんどの方が気にならなくなります。
もしかすると、よく探すとあるのかもしれません。
伊沢さん
お話をしながら上の照明とか見てみましたが、ないですね。自分のなかではもう感じなくなっちゃったんだな、と。
