盛り付けはお皿の中央に可愛く。ポイントは柴漬け

カレーができたので、あとは盛り付けです。お皿の真ん中にごはんを盛ってください。

ごはんとルーを半分ずつ盛るんじゃなくて、ごはんを真ん中に盛るんですね。

このカレーはごはんもルーも中央に盛って、その上にたっぷりの薬味を盛るとかわいいんです!


薬味はどんな感じにのせます?

インドのミールスみたいな感じで、大葉、みょうが、しょうがとエリアを分けて盛り付けるときれいです。で、しば漬けをのせると色味が一気にかわいくなるんですよ。


うわ、「あかりさんの料理」って感じがする!たしかにしば漬けの色味がかわいい。

薬味をのせたら、仕上げにかつお節とごまをかけます。もうちょっと塩味がほしい方は、塩昆布をトッピングしてもおいしいです。トッピングはけっこうなんでも合うので、皆さんにお任せしていて、納豆や天かすをトッピングしたというコメントも見ました!

最初はレシピ通りに作ってみて、次からは自由にアレンジするのがいいかもね。

本当にアレンジ自在なので!最近はわさびとか添えてます。

カレーにわさび!?おもしろすぎるでしょ!

かつお節とごまをかけ、皿のふちにチューブのわさびを絞って完成!

長谷川あかりさんに教わる「薬味たっぷり出汁カレー」の完成です!これだけ薬味がのると味の想像がつかないな。まさに「あかり信じてるぞ」だわ。
3D的にじわじわとおいしさが広がっていく



いただきます!

…あぁ、おいしい…!これは僕の味じゃないわ。とっても味に奥行きがありますね。味が強いわけじゃないのに、香りでグイグイ食べ進めちゃう。

リュウジさんのお料理が好きな方にとっては、少し物足りないかもしれないんですけど…。

いや、ぜんぜんそんなことないですよ。もし物足りなかったら、塩昆布をトッピングしたらおいしいと思う。これね、最初の一口でガツンと来るおいしさじゃなくて、食べてるうちにじわじわ広がってくるおいしさ。最後の一さじまで飽きないし、食べている間ずーっとおいしい感じ。


わさびが信じられないくらい合う。カレーにわさびがこんなに合うなんてびっくり。塩味じゃない世界にトリップできるというか、謎の満足感が表現されていますね。

私、味って2Dと3Dがあると思っていて。2Dの料理は一発でグッと来る味なんですけど、これは3D系だからぐるぐる回る味。

IMAX的な。もはや4DXかもしれない。

塩昆布で味変するリュウジさん

念のため塩昆布バージョンも食べておこう。あ、塩昆布をかけると旨味と塩味がかなり足されるんで、強い味が好きな人にはいいかも。

もしご家族の中にあかり派とリュウジ派がいたら、この薬味たっぷり出汁カレーを作って、各々が好みで塩昆布を足す…という折衷案もあります。

塩昆布バージョンもおいしいけど、僕はわさびを推したい。そのくらい衝撃的だった。味に幅が出て、段階的に香りが追って来るんです。1口目より3口目のほうがおいしいし、どんどんおいしさが深まっていく感じ。

お口に合ってよかった~!

しかも、カレーなのにまったく胃に負担がかからないですね。お茶漬けみたいなスープみたいな、さらっとした感じがめっちゃヘルシー。

ノンオイルだし、小麦粉も不使用なので。

いかに油を使わずに満足感を出すかって、昨今の料理研究家にとっての課題ですよね。

そうですね。このレシピは薬味の香りによって満足感を感じていただけたら。柚子とかも入れたらおいしいかも!
「ビビっちゃって、レシピトレードの話を断ろうかとも思った」

この「薬味たっぷり出汁カレー」は、私が初めてバズったレシピなんです。このレシピがきっかけで、レシピ本を出せることになりました。

そもそも、あかりさんはどういうきっかけで料理研究家になったんですか?

最初は管理栄養士の資格を取って、アイスムでもお馴染みのスープ作家 有賀薫先生のアシスタントをしていました。アシスタントをやりつつ、SNSでも自分のレシピを発信していたんです。

そうなんだ!たしかに、あかりさんのレシピってちょっと有賀さんっぽさあるかも。


私、今回のレシピトレードのお話をいただいたとき、かなりビビっちゃって。怖すぎて断ろうかとも考えたんですけど、受けてよかったです(笑)。

いや、そんなビビらなくても。めっちゃおいしいっすよ。たしかに、僕とは方向性が真逆ですけど。

でも、最近のリュウジさんのレシピって、どんどんそぎ落とされてシンプルになってきていますよね。だから「私のやってきたことは間違いじゃなかったのかも」って勝手に勇気をもらっています。

そう、最近はうまみ調味料を使わない料理もけっこうやってるんですよ。あかりさんはうまみ調味料を使わないタイプですよね。どこかでその理由について「そのほうがかっこいいから」と答えているのを見て、「めっちゃいいな」と思いました。

うまみ調味料を使わずにおいしくできると、なんか自分が料理上手になったみたいで気分がいいんですよ。私、料理において「気分がいい」ことを重視しているんです。

薬味を刻むことに対しても「豊かな暮らししている感じになれるから」って言ってましたもんね。そこ、主張が一貫してますよね。
お互いに、料理研究家の考察が大好き!

私、料理研究家の方のレシピや発信を見るのが大好きなんですけど、リュウジさんのコピーライティング力が本当にすごいと思っていて。リュウジさんの「落ち葉にかけてもうまいドレッシング」っていう言葉が好きすぎて、絶対に勝てないなと思いました。

僕は資格も経歴もないから、言葉で目立たないと注目されなくて。でも、料理研究家がみんなSNSで強い言葉を使うようになってきて、正直もうお腹いっぱいなんですよね。だからあかりさんみたいに、強い言葉を使わなくても料理の本質的なところでバズる人が出てきて嬉しいです。


少し前までは、家庭の料理は女性の役割という考え方が強かったと思うんです。だけどリュウジさんの発信をきっかけに、今まで料理に興味のなかった男性も料理を始めてる。それってすごい革命ですよね。

最初の頃、女性フォロワーから「夫が料理にリアクションしてくれない」っていう相談をよくいただいて。どうしたら男性も料理に対して当事者意識を持つのかを考えましたね。

料理って本来は、全員が当事者になれるんですよね。

そう。だから僕は料理の間口を広げたくて。僕は、みんなが僕のレシピを作る必要はないと思っているんです。僕の料理が合う人もいれば、他の料理家さんのレシピが合う人もいる。同じ人だって、その日の気分で、僕のレシピとあかりさんのレシピを使い分けでもいいんですよ。そうやって自由に料理に触れてほしいなと思っています。


なんか「リュウジといえばジャンクな料理」ってイメージが定着しちゃってるけど、僕は別に、ジャンクにこだわってないんですよ。僕も今年40歳なんでね、ちょっとは健康に気を遣うようになったし。ファンの皆さんも僕と一緒に歳を取っていくんで、ヘルシーなレシピや減塩料理にも手を広げています。

イメージ問題、ありますよね。私も別に、突飛な食材の組み合わせにこだわっているわけじゃないんですけど、たまたまそういうレシピが立て続けに話題になったので、「変な料理を作るやつ」だと思われています(笑)。

あかりさんのレシピは「これとこれを組み合わせたらこんな味になるんだ!」みたいな意外性がありますよね。ちくわとじゃがいもとバターでなぜかたらこの味になるみたいな。

すごい見てくださってる(笑)。

僕ね、自分以外の料理研究家さんのレシピを考察するのが大好きなんですよ。友人で料理研究家の大西哲也と、何時間でも考察してます。

私も高校生のときにいろいろな雑誌を見ていて、「この料理いいな」って思うレシピがだいたい同じ料理家さんのものだったんです。それで、その料理家さんの経歴とか人生について調べて、「この人はこういう意図でこういうレシピを作ってるんだ~」って考察するようになりました。レシピって流派とか考え方が表れますよね。

そうそう、レシピって生き方が出る。一つのレシピだけ見てもわからないけど、同じ人のレシピを五つくらい集めると考え方が見えてくる。

YouTubeで、料理家考察回とかやらないんですか?

考察の対象をどうするかですよね。たとえばあかりさんくらいネームバリューがある方だったら、視聴者も考察を見て楽しめると思うけど、シリーズ化するのは難しそう…。

じゃあ、リュウジさんに影響を受けている若手の料理研究家さんをコンサルするとか!一人ひとり哲学とか人生があるのに、「バズること」にとらわれてしまっている方もいると思うんですよ。そういう発信者の個性をリュウジさんが育てる回があったら見たいです!

いや、僕が育てて大丈夫なのかな(笑)。

勝手にいろいろ考えちゃいました(笑)。

僕は「この料理家さんがすごい!」みたいなテーマで、何人かで『アメトーーク!』みたいなことをやりたいかも。今キテる料理家さんを発掘したい。あかりさん、ぜひ情報交換しましょう!

ぜひ!
後編に続く
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