特発性拡張型心筋症とは?メディカルドック監修医が特発性拡張型心筋症の症状・原因・なりやすい人の特徴・余命・検査方法・治療法・予防法などを解説します。

監修医師:
大沼 善正(医師)
昭和大学医学部卒業。昭和大学病院、関東労災病院を経て、現在はイムス富士見総合病院勤務。総合内科専門医、循環器専門医、不整脈専門医、医学博士。
「特発性拡張型心筋症」とは?
左心室の収縮力が低下し、さらに左心室が拡大してしまう病気を拡張型心筋症といいます。そのなかでも、高血圧や弁膜症、狭心症など明らかな原因がなく起こるものが、特発性拡張型心筋症と診断されます。
特発性拡張型心筋症の代表的な症状
特発性拡張型心筋症には特徴的な症状はありませんが、心不全を発症すると以下のような症状を起こします。
呼吸困難
心不全になると、肺うっ血といって「肺の血管に血液がうっ滞し、間質(肺組織のすきま)に水分がにじみ出た状態」になることがあります。
肺に余分な水分が貯まっているような状態なので、夜間寝ているときなどに、突然息苦しくなり、呼吸ができなくなります。少し頭を起こした状態になると改善します。
安静にしても息苦しさが改善しない場合や、夜間に突然強い呼吸困難が出現した場合には、速やかに救急車を要請しましょう。
むくみ
心不全では全身の血液の循環が滞るため、手足がむくむことがあります。
とくに徐々に心不全が悪くなってきたときに、起きやすいとされています。
急に靴下の跡がつくようになった、靴がきつくなった、指輪がきつくなった、数日から数週間で体重が増えてきたといった変化が見られるときには心不全の可能性があります。
このような場合には、循環器内科を受診しましょう。
疲れやすさ
肺うっ血などで肺に水が貯まると、少し動いただけでも息切れや疲れやすさを感じるようになります。明らかな原因がなく、急に疲れやすくなったり、息切れやむくみが出たりするようなら心不全の可能性があります。
疲れやすさがある場合には、まずは内科を受診し、必要に応じて循環器内科などを受診するとよいでしょう。
動悸、めまい、失神
特発性拡張型心筋症では、心房細動や心室頻拍、または洞不全症候群、房室ブロックなど様々な不整脈を引き起こすことがあります。
心房細動や心室頻拍は脈が速くなる不整脈であり、症状としては動悸を感じることが多く、洞不全症候群、房室ブロックは脈が遅くなる不整脈であり、めまい、ふらつき、失神などを引き起こします。
いずれも数分以内に収まるようであれば、改善した後に循環器内科などを受診しましょう。
安静になっても症状が続く場合には、救急外来を受診する必要があります。

