「肝機能検査」の異常で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「肝機能検査」結果で注意したい病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
肝機能障害
飲酒、肥満、薬剤、ウイルス感染などが原因で、肝臓の細胞がダメージを受けた状態です。軽度の場合は生活習慣の改善で回復することもありますが、数値の上昇が続く場合は医療機関での検査が必要です。消化器内科や内科で相談しましょう。
脂肪肝
脂肪肝は肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態です。肥満や運動不足、糖尿病などの生活習慣が関係します。近年では飲酒を伴わない脂肪肝がMASLD(Metabolic dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease;代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)と呼ばれ、注目されています。多くの場合は無症状ですが、放置すると肝炎や肝硬変に進行することがあります。
ウイルス性肝炎
ウイルス性肝炎は、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスなどの感染によって肝臓に炎症が起こる病気です。急性肝炎として発症する場合と、慢性的に進行する場合があります。血液検査でウイルス抗体や抗原を調べて診断します。治療には抗ウイルス薬などが用いられます。
アルコール性肝障害
アルコール性肝障害は、長期間の過度な飲酒によって肝臓に炎症や脂肪の蓄積が起こる病気です。初期には脂肪肝として現れ、そのまま飲酒を続けるとアルコール性肝炎や肝硬変へ進行することがあります。ASTがALTより高くなる傾向がみられるのも特徴の一つです。対処の基本は禁酒や節酒で、栄養バランスの整った食事や体重管理も重要になります。倦怠感や黄疸などの症状がある場合や、健診で肝機能異常を指摘された場合は医療機関を受診しましょう。一般的には内科や消化器内科で診察を受けることができます。なお、近年は飲酒を伴わない脂肪肝も増えており、MASLDや炎症を伴うMASH(Metabolic dysfunction-Associated SteatoHepatitis;代謝機能障害関連脂肪肝炎)といった概念が提唱されています。
肝硬変
肝硬変は慢性的な肝炎などによって肝臓の組織が硬く変化した状態です。悪化するとアルブミンの低下や血小板減少などが見られます。腹水や黄疸などの症状が現れる場合もあります。原因疾患の治療とともに、定期的な医療管理が必要です。
「肝機能検査」の結果を改善するための対処法
肝機能の数値が高い場合、生活習慣の見直しが重要になります。日常生活の改善によって数値が改善することも少なくありません。
食事の見直し
脂肪分や糖分の多い食事は脂肪肝の原因になります。野菜や魚、たんぱく質をバランスよく取り入れ、過剰なカロリー摂取を避けることが大切です。体重管理を意識した食事が肝臓の負担を減らします。
休肝日を作る
飲酒習慣がある場合は、週に数日はお酒を飲まない日を設けることが勧められます。アルコールは肝臓で代謝されるため、飲酒量が多いほど肝臓への負担が増えます。節酒や禁酒が肝機能改善につながることがあります。
適度に運動する
運動不足は脂肪肝のリスクを高めます。ウォーキングなどの有酸素運動を習慣化することで、体脂肪の減少や代謝の改善が期待できます。無理のない範囲で継続することが重要です。

