キャベツに含まれる栄養素

キャベツは淡色野菜に分類され、緑黄色野菜に比べて栄養価が低いと思われがちですが、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。
ここでは、キャベツ100gに含まれる代表的な栄養素を順に紹介します。
ビタミンK
キャベツ100gには、79㎍のビタミンKが含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの目安量は、男女ともに150㎍であり、その内の52.7%を摂取できます。
ビタミンKは血液を固める働きに関わる栄養素で、けがや出血した際の止血に重要な役割を果たします。また、ビタミンDとともに丈夫な骨づくりに欠かせない栄養素です。
ビタミンC
キャベツ100gには、38㎎のビタミンCが含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの推奨量は、男女ともに100㎎であり、その内の38%を摂取できます。
ビタミンCは抗酸化作用があり、活性酸素から細胞を守る働きやコラーゲンの合成に関与し、皮膚や血管、骨などの健康維持にも重要な役割を果たします。また、腸管での鉄の吸収を高めたり、免疫機能の維持にも関わっています。
葉酸
キャベツ100gには、66㎍の葉酸が含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの推奨量は、男女ともに240㎍であり、その内の27.5%を摂取できます。
葉酸はビタミンB12とともに正常な赤血球をつくるために欠かせません。特に胎児の正常な発育に重要で、妊娠期の女性にとって非常に大切な栄養素として知られています。
食物繊維
キャベツ100gには、1.8g(不溶性1.4g水溶性0.4g)の食物繊維が含まれています。
成人(18~64歳)1日あたりの目標量は、男性20~22g以上、女性18g以上であり、その内の男性は約8~9%、女性は10%を摂取できます。
キャベツの食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。不溶性食物繊維は便のかさを増やして腸のぜん動運動を促進し便秘の予防や改善に役立ちます。水溶性食物繊維は、腸内で水分を含み便を柔らかくすることで排便をスムーズにします。また、腸内細菌のエサとなり、乳酸菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
ビタミンB6
キャベツ100gには約0.1mgのビタミンB6が含まれています。成人(18~64歳)の1日あたりの推奨量は男性1.5mg、女性1.2mgであり、100gで男性は約6.7%、女性は約8.3%を補うことができます。ビタミンB6は補酵素として働き、特にたんぱく質やアミノ酸の代謝に関与する重要な栄養素で、筋肉や皮膚などの健康維持に関わっています。また、神経伝達物質の合成にも関与し、神経機能の維持にも役立ちます。たんぱく質の摂取量が多い場合には必要量が増えるとされています。
キャベツの健康効果

キャベツには、からだの調子を整えるさまざまな栄養素が含まれています。
ビタミンU(キャベジン)の効果
ビタミンU(キャベジン)はキャベツの搾り汁から見いだされた成分で、正式にはS-メチルメチオニンと呼ばれます。潰瘍を意味する英語「ulcer」の頭文字「U」に由来して名付けられましたが、厳密にはビタミンではなくビタミン様物質に分類されます。胃の粘膜を保護する働きに関与することが知られており、胃の不調に関わる研究も報告されていますが、通常の食事としての摂取において特定の疾患の改善効果を直接示すものではありません。日常の食事の中で、胃の健康維持をサポートする成分の一つとして取り入れられています。
生活習慣病などの予防効果
キャベツに含まれる水溶性食物繊維は量としては多くありませんが、糖の吸収をゆるやかにする可能性があると考えられています。また、胆汁酸を吸着して体外へ排出することにより、血中コレステロールに影響する可能性があるとされています。
またビタミンCも多く強い抗酸化作用があるとされ、体内で発生する活性酸素による細胞への影響を抑える可能性があります。このことが動脈硬化や心血管疾患に対して血管や血流などに関わる影響を与える可能性があると考えられています。また、免疫細胞の働きにも関わる可能性があるとされています。
葉酸はホモシステインの代謝にも関与し、血中ホモシステイン濃度の上昇を抑えることで、心血管疾患のリスク低減に寄与する可能性が示されています。
ビタミンB6は脂質代謝に関わる栄養素で、肝臓への脂肪の蓄積を抑える働きが示唆されており、脂肪肝の予防への関わりが期待されています。
フィトケミカル・機能性成分の効果
キャベツは消化を助けたり細胞を守ったりする機能性成分も多く含まれています。
キャベツには、デンプンを分解する消化酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)が含まれています。炭水化物の消化を助ける働きがあり、胃もたれや胸やけの軽減に役立つとされています。また、食後の消化をサポートするため、胃への負担を和らげる効果が期待されます。
揚げ物に千切りキャベツを添えると消化を助ける可能性があると考えられています。
キャベツを刻んだ時に感じるほのかな辛みは、イソチオシアネートと呼ばれる含硫化合物です。アブラナ科の野菜に多く含まれるフィトケミカルで、強い抗酸化作用により活性酸素から細胞を守る働きがあるとされています。また、解毒酵素の働きを助ける作用や、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導する可能性についても研究が進められています。さらに、抗菌作用や炎症を抑える働きも報告されており、動脈硬化などの生活習慣予防に関与する可能性も示唆されています。
紫キャベツには、アントシアニンと呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれています。強い抗酸化作用により細胞の酸化ストレスを軽減する働きがあります。また、光刺激やストレスなどによる目の健康への影響に関わる可能性があるとされています。紫キャベツは色が濃いほどアントシアニンの含有量が多く、鮮やかな紫色がアクセントになりお弁当や付け合わせなどの彩りとして料理に華を添える野菜です。
このように、キャベツは栄養価と機能性の両面を兼ね備えた野菜として、日常の食事で積極的に取り入れたいですね。

