「キャベツ」と「紫キャベツ」どちらが”カロリー”が高い?注意点も管理栄養士が解説!

「キャベツ」と「紫キャベツ」どちらが”カロリー”が高い?注意点も管理栄養士が解説!

キャベツを食べる時の注意点

キャベツを食べる時の注意点

キャベツは栄養豊富な野菜ですが、調理方法や食べ方によっては注意が必要です。

栄養素の損失に注意

キャベツに含まれるビタミンC、ビタミンU、葉酸、カリウムなどは、「水に溶けやすく、熱に弱い」のが特徴です。切って水にさらすと、断面から大切な栄養素がどんどん溶け出てしまいます。
栄養の損失を防ぐためには、大きな葉のまま洗ってから切ることが大切です。また、水にさらす場合はさっと短時間を心がけましょう。また加熱する際は、長時間煮込んだり高温で炒めすぎたりすると成分が壊れてしまいます。熱による損失を防ぐには、さっと短時間での調理や溶けだした栄養を丸ごと摂れるスープや煮込み料理にするのもおすすめです。

食べ過ぎに注意

キャベツには不溶性食物繊維が豊富に含まれ、便のかさを増やし腸の動きを活発にする働きがあります。一度に大量に食べると腸内細菌による発酵が進み、ガスが発生しやすくなり、お腹の張りやおならの増加、腹痛などの症状につながりやすくなります。さらに腸内で発酵しやすい難消化性糖質「FODMAP」が含まれており、腸の敏感な方や過敏性腸症候群(IBS)の方では影響が出やすく食べる量に注意が必要です。
また、胃腸の負担も大きく、消化に時間がかかることで胃もたれや消化不良などの症状を引き起こす原因にもつながります。空腹時や夜遅い時間の摂取、早食いなども胃腸への負担が大きくなりやすいため注意が必要です。

キャベツの成分と相互作用による注意点

キャベツは含まれる成分の特性により、体質や健康状態、薬の服用状況によっては注意が必要な場合があります。
キャベツをはじめとするアブラナ科の野菜には「ゴイトロゲン」が含まれており、体内でヨウ素の利用を妨げることで甲状腺ホルモンの合成に影響する可能性があるとされています。通常の食事量であれば健康への問題はありませんが、生のキャベツを日常的に大量に食べ続ける場合に、ヨウ素が不足している方、甲状腺に持病のある方は注意が必要です。ゴイトロゲンは加熱により活性が低下するため、生食に偏らず加熱調理を取り入れることが推奨されます。
また、キャベツに多く含まれるビタミンKは血液の凝固に関わるため、抗凝固薬であるワルファリンを服用されている場合はキャベツの摂取量が大きく変動することによって薬の作用に影響を及ぼす可能性があります。日々の一定量を保つことが重要です。
キャベツは比較的アレルギーの少ない食品ですが、まれに口腔アレルギー症候群(OAS)を引き起こすことがあります。食後に口腔内のかゆみや違和感、蕁麻疹などが現れた場合は、医療機関を受診しましょう。生の摂取で症状が出やすい場合には加熱調理で症状が軽減することもあります。

キャベツの栄養素を効率的に摂取する方法

キャベツの栄養素を効率的に摂取する方法

キャベツの栄養素を効率よく摂取するには、調理の工夫や食べ合わせ、部位ごとの特性を意識することが大切です。キャベツの栄養を最大限に活かすためのポイントを紹介します。

調理の工夫

ビタミンCや葉酸は熱に弱く水に溶けやすいため、生で食べることで効率よく摂取できます。サラダや千切りにする場合は、切った断面から栄養素は徐々に流出しやすくなります。また、細かく切りすぎると栄養素が失われやすくなるため食べる直前に切ることが大切です。加熱する場合は、栄養の損失を最小限に抑える工夫が重要で短時間調理を基本とします。茹でるよりも、蒸す、炒める、電子レンジ加熱など、水を使わない、少ない調理方法が適しています。冷凍保存も可能で、冷凍することで細胞壁が壊れ、加熱時間が短縮されるため、結果的にビタミンCの損失を抑えることにもつながります。
さらに、ビタミンCや葉酸、カリウムなどの水溶性成分は加熱により煮汁に溶けだすため、スープや味噌汁にすることで栄養素を無駄なく摂取することができます。
ビタミンKやβカロテンなどの脂溶性成分は油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。炒め物やドレッシングなどオイルとの調理で効率よく摂取できますが、油の使いすぎには注意が必要です。

食べ合わせで吸収率アップ

キャベツに含まれる栄養素は、組み合わせる食品によって吸収率が高まることが知られています。栄養素の特性に合わせた食べ合わせを意識することが大切です。
ビタミンKは脂溶性のため、油と一緒に摂ると吸収が高まります。炒め物やオイル入りのドレッシングと組み合わせると効率よく取り入れられます。
ビタミンCは鉄の吸収を助ける働きがあるため、肉や魚、大豆製品など鉄を含む食品と一緒に摂ることで、鉄の利用効率の向上が期待されます。
葉酸とビタミンB6は、アミノ酸代謝や赤血球の形成に関わり、ビタミンB12を含む食品(肉、魚、卵、乳製品など)と組み合わせることで栄養素同士が相互に働きやすくなります。
また、食物繊維は腸内細菌のエサとなり腸内環境を整える働きがあります。発酵食品(味噌やヨーグルトなど)と組み合わせることで効果的にサポートします。
このように、食品の組み合わせを工夫することでその栄養を効率よく活かすことができ、日々の食事全体の栄養バランスを整えることにもつながります。

部位で異なる栄養素をまるごと摂ろう

キャベツの芯は、外葉や内側の葉に比べてカリウムやリンなどのミネラルを多く含み、糖質や食物繊維も含まれる栄養価の高い部位です。特にカリウムは約2~3倍と多く含まれる傾向が報告されています。また芯は葉部に比べて、酸味(アスパラギン酸)が少なく、反対に甘味(セリン・アラニン)は約4倍と多いことから、ほんのり甘く感じやすいのが特徴です。さらに糖質(スクロースは約9倍)の含有量も多く、芯が甘いとされることが示唆されました。その他にもバリンやアルギニン、プロリンなどのアミノ酸も含まれていることがわかっています。ただし、これらの結果は限定的な研究での報告であり、傾向としてとらえることが重要です。
キャベツは部位によって特に多く含まれる栄養素が異なります。外葉や芯にも栄養が豊富に含まれるため、丸ごと活用することが栄養を効率よく摂取するポイントです。
外側の緑色の濃い葉は、日光を多く受けて育つため、内側の葉に比べて栄養素を多く含みます。また、芯の部分にはビタミンCや食物繊維が豊富で、芯葉は柔らかく水分も多く含むため生で食べやすくビタミンCなど水溶性の栄養も効率よく摂取できます。外葉や芯は硬く食べにくいことから捨てられがちですが、薄切りや細かく刻むことで食べやすくなります。炒め物やスープ、煮込み料理に加えることでかさが減りより多くの量を摂取しやすくなり、水溶性の栄養素も無駄なく摂ることができます。
このように、キャベツは部位ごとの特性に合わせた調理方法を工夫し丸ごと使い切ることで栄養を効率よく摂取することができます。
また、芽キャベツは緑黄色野菜に分類され、一般的なキャベツに比べて栄養が凝縮されています。特に、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウムはその他の野菜に比べて比較的多く含まれます。使用頻度は少なめですが、小さくてかわいらしい芽キャベツは、シチューや炒め物、温サラダや付合せなど、さまざまな料理に取り入れやすく、栄養も丸ごと摂れるため積極的に食べたい食材ですね。

配信元: Medical DOC

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