予防接種2回でも感染した人が…それでも麻しんワクチンが有効な理由
今回の新宿区の小学校では、ワクチン接種歴が2回あるにも関わらず感染した人が発生しています。では、予防接種に意味はないのでしょうか?
麻しんには予防接種が有効
いいえ、予防接種することで、麻しんに対する免疫の獲得が期待できます。
麻しんは感染力が非常に強く、空気感染もするため、手洗い、マスクのみでは予防できません。また、発症してしまった麻しんに対しては対症療法が中心となるため、発症を防ぐ、あるいは軽症化するための最善方法が「予防接種」[*6]といわれています。
予防接種しても感染するのにワクチンに意味はある?
ワクチンを2回接種しても、麻しんに感染してしまう可能性はあります。
しかし、ワクチン接種によって体内に免疫ができていると、ウイルスを早期に抑えこむことで発症を防いだり、麻しんにかかったとしても症状が軽く、肺炎や脳炎といった重い合併症のリスクを下げることができる[*1]とされています。
麻しん(はしか)の予防接種はいつ受ける? 大人も受けられるの?
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子どもの麻しん予防接種のタイミング
予防接種法では、麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)による2回の接種が定期接種に導入されています。
麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)の予防接種を受けるタイミングは、1回めは1歳、2回めは小学校入学前の1年間です。
日本小児科学会は、対象の方が適切にMRワクチンの接種を完了することを推奨しています[*4]。
大人の麻しんの予防接種
麻しんの予防接種は、大人でも可能です。地域によっては、成人向けに費用助成しているケースがあるので、自治体などにお問い合わせください。日本小児科学会は、過去に2回の接種を完了していない方、あるいは接種歴が不明な方には、任意接種を検討してほしいと呼びかけています[*4]。
ただし、妊娠中は、ワクチンを接種することができません。また、麻しんの予防接種では、麻しんと風しんの「混合ワクチン(MRワクチン)」がよく用いられますが、赤ちゃんへの影響を避けるために「接種後2ヶ月間の避妊」が必要です[*6]。
妊婦・妊娠を考えている人は特に気をつけて!
関連記事【医師取材】妊娠中の麻疹(はしか)の危険性、胎児への影響は?妊娠中は麻しんの予防接種を受けることができませんが、妊婦が麻しんに感染することには、本人にも、赤ちゃんにもリスクがあります。
妊娠中の麻疹感染のリスクと赤ちゃんへの影響
妊娠中に麻しんにかかっても、お腹の赤ちゃんに先天性の奇形が現れることは少ないといわれています。これは、「風しん」などをはじめとした他の先天性感染症とは異なる点です。
ただし、妊娠中に麻しんにかかると、「流産」や「早産」のリスクが高くなるといわれます。また、母体の麻しん症状が重症化し、重篤な合併症を引き起こす頻度が高くなる恐れもあります。
ママの麻しん免疫は赤ちゃんへ受け継がれる
母親が麻しんの免疫を持っている場合、お腹の赤ちゃんにも麻しんの免疫が受け継がれることから、生後しばらくは、麻しんに感染しにくいとされています。しかし、受け継がれた免疫は、生後6ヶ月くらいから徐々に消えてしまうため、この時期を過ぎると、麻しんにかかりやすくなってしまいます。
免疫のない母親から生まれた赤ちゃんについては、ワクチン接種前に麻しんにかかってしまうケースもあり、症状が重く出てしまうことがあるとも考えられます。
妊娠中にできることはある?
すでに妊娠している方の場合は、すぐに麻しんの予防接種を受けることはできません。なるべく麻しんにかからないよう、次の点に注意して生活しましょう。
・規則正しい生活をこころがけ、体力・免疫力低下を防ぐ
・人混みではマスクをする
・帰宅後はうがい手洗いをしっかりとする
まとめ
麻しんは感染力が非常に強く、流行が続いています。2回予防接種していても感染する可能性はゼロにはなりませんが、ワクチンは麻しんの発症や重症化を防ぎ、感染拡大の抑えるためにも重要です。
また、麻しんへの感染が疑われる場合は外出を控え、事前に医療機関に連絡のうえで受診しましょう。東京都など流行拡大がみられるエリアでは、自治体からの情報発信もチェックするといいですよ。
参照:
【医師監修】麻疹(はしか)の予防接種のスケジュールや副反応について
【医師取材】妊娠中の麻疹(はしか)の危険性、胎児への影響は?
(マイナビ子育て編集部)
