玉ねぎ尽くしの1品。5つの技法で玉ねぎのうまみを引き出す「玉ねぎの五技法タルト」

次にいただくのは、「玉ねぎの五技法タルト」。さまざまな種類の玉ねぎを「ピュレ」「ロースト」「発酵」「ボイル」「高温スチーム」の5つの調理方法を用いてひとつの料理に仕上げたこちらのタルトは、シェフが長年試行錯誤して温めてきたレシピなんだとか。
いちばん上に鎮座するのは、淡路島産玉ねぎのロースト。その下に新玉ねぎのピュレ、米粉と玉ねぎで作るタルト生地が重なり、周りにはペコロスという小さなサイズの玉ねぎのボイルが散らされています。まさに玉ねぎ尽くしの1皿! 爽やかな酸味のシェリービネガーと玉ねぎを合わせたソースでいただきます。
ひと口食べると玉ねぎのやさしい甘みが口いっぱいに広がり、思わずうっとり。新玉ねぎのピュレはくちどけがとろりとなめらかで、さっくりとしたタルト生地との相性が抜群。タルト生地には乳製品が一切使用されていないとのことで、そのクリーミーな味わいに驚きを隠せません! ペコロスのシャキシャキとした食感やシェリービネガーソースの酸味が爽やかなアクセントになり、それぞれの素材が絶妙なバランスで引き立て合っていました。
雲がかかる富士山のような美しいビジュアル。やわらかくほどける「紅富士の低温コンフィ」

魚料理には、「紅富士の低温コンフィ 発酵レモンのソース」が登場。やわらかな肉質が特徴の静岡県のブランド虹鱒「紅富士」に42度で20分間じっくりと火を入れているから、その身はフォークを入れるとほろりと崩れるほどやわらかくしっとり! 使用する魚の種類によって火入れの温度や時間を調節しているというだけあって、口に入れた瞬間にほどけ、とろけていくほどやわらかいのにうまみはしっかりと感じられます。
付け合わせには存在感のあるアスパラガスが添えられ、発酵レモンソースの爽やかな酸味との相性もばっちり。ソースに使用されているレモンは発酵作用によって酸味が抑えられ、皮の部分でも苦みが少なく爽やかさが引き立つ味わいに。気づけばどんどんフォークが進んでしまいます。紅富士のうまみとレモンソースの春らしい風味が調和する贅沢な1品でした。

