●オンラインで8万人超の署名
2025年5月、Aさんは東京・丸の内の外国特派員協会で記者会見を開き、外国メディアを前にして、改めて検察庁から独立した第三者による調査を実施するよううったえた。
「矮小化して組織を守ろうという誤った組織防衛の意識が働き、真相解明とは真逆の方向に暴走したと思わざるを得ません」
「今回の事件を契機に、徹底的に検証し、再発防止策を講じるべきです」
その後も検察庁や法務省がこの問題に関する検証や調査を実施する動きはみられなかったことから、Aさんは決意する。
2026年3月、自身と同じような問題に直面する職員が二度と生まれないように、第三者委員会による調査などの実施を求める要望書を法務大臣と検事総長に宛てて提出。
そして、3月31日までに実行されなければ「辞職します」と宣言した。
「女性検事を支援する会」が、事件の真相解明などを求めて2025年1月に始めたオンライン署名には、2026年4月28日時点で、約8万2000人分の署名が集まっている。

●会見で明かされた新たな疑惑
Aさんが要望書を提出した3月の記者会見では、こんな一幕があった。
質疑応答に入ったタイミングで、Aさんは「すいません、ちょっと離席していただいていいですか?」と同席した代理人弁護士らに声をかけた。
代理人らが会見場から退室したのを確認すると、Aさんは目の前のノートパソコンを閉じ、声を震わせながら切り出した。
「今から申し上げることは私の独断です。誰にも相談していませんし、他の方が責任を負わないようにしていただきたいと思います。私一人で決めたことです。何か責任を問うのであれば、私に対して求めてください。しかしこれは、私としては公益通報として必要なことだと思っています」
そして、続けた。
「この事件がなぜスムーズに理解されないのかというと、北川と副検事の関係性を今まで言えなかったからです。公益性があると思いますので言いますが、北川と副検事は不貞関係にあります」


