腎臓病を発症した際の食事上の注意点

腎臓病を発症した場合には、食事上での注意点がいろいろとあります。
塩分を控える
腎臓病の場合、減塩が推奨されています。1日6g未満の塩分制限を守り生活することがおすすめです。
タンパク質をとりすぎない
腎臓病の病期によっても蛋白制限の程度は変わります。糸球体濾過量(GFR)が60ml/分以上であれば、過剰な摂取をしなければ特に蛋白制限は必要ありません。しかし、GFR45~59ml/分では、標準体重(BMI22にあたる体重)当たり0.8~1.0g/日程度の蛋白摂取量にとどめ、GFR44ml/分未満では標準体重当たり0.6~0.8g/日程度の蛋白摂取量とする蛋白制限が推奨されています。しかし、年齢や患者さんの病態により蛋白制限量が変更されることもあるため主治医に確認するようにしましょう。
カリウムの多い食べ物・飲み物
腎機能が低下すると、カリウムが排泄されづらくなり高カリウム血症をきたすことも少なくありません。慢性腎臓病の患者では、血清カリウム値を4〜5.5mEq/L未満に管理することが勧められています。そのため、腎機能が低下する場合にはカリウム制限が勧められています。GFRが30〜44ml/分では1日当たりのカリウム摂取を2000mg未満へ、GFR29ml/分未満ではカリウム摂取を1500mg未満に制限しましょう。カリウムは生野菜や果物、飲料ではコーヒーや玉露などに多く含まれます。カリウムの多い食品や飲料に気をつけましょう。
適切なカロリー摂取
腎臓病がある場合、適切なカロリー摂取が必要です。標準体重当たり25〜35kcal/日程度の適切なカロリー摂取が勧められます。カロリーが多すぎると肥満や糖尿病の原因となります。肥満は腎臓病増悪の危険因子です。また、カロリーが少なすぎると筋肉を分解してエネルギーを作るためかえって腎臓に負担をかけて腎機能の悪化を招くことになります。このため、適切なカロリー摂取をするようにしましょう。
「腎臓に良い食べ物」についてよくある質問

ここまで腎臓に良い食べ物について紹介しました。ここでは「腎臓に良い食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
納豆やバナナは腎臓に負担をかけるのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
納豆は良質なタンパク質ではありますが、摂りすぎると蛋白の過剰となる場合もあります。また、カリウムも100gあたり430〜1000mg程度と多めです。バナナも100gあたりカリウムが360mgと多い果物です。いずれの食材も腎機能が低下している場合には多く摂ることは勧められません。
まとめ腎臓病にはそれぞれに合った食事療法が必要
腎臓に良い食べ物は、腎臓の状態によって変化します。腎臓病がなく、健康な状態で腎臓病を患わないためには、生活習慣病を予防する食事が勧められます。すなわち、高血圧、脂質異常症、糖尿病などを発症させないための食事です。具体的には、減塩食、カリウムや食物繊維を多く含む食事、良質な蛋白、肉類などの飽和脂肪酸を控え、魚類などの不飽和脂肪酸をとる食事が勧められます。
腎臓病となり、さらに腎臓病が進行しないためには病期によってはカリウムの制限や蛋白の制限が必要となります。
いずれにしてもバランスのよい減塩食が必要であり、細かい食事の制限に関しては患者さん毎により異なるため、主治医に確認が必要です。ご自身に合った食事療法をすすめ腎臓病が進行しないようにしましょう。
「腎臓病」と関連する病気
「腎臓病」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系
高血圧心不全虚血性心筋症
糖尿病脂質異常症脳卒中腎炎
多発性腎のう胞
腎臓病は生活習慣病が原因となり発症しやすいです。また、生活習慣病は腎臓病以外にも心臓病や脳血管疾患のリスクにもなります。生活習慣病を予防することが非常に大切です。
「腎臓病」と関連する症状
「腎臓病」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
むくみ
夜間頻尿
めまい動悸頭痛食欲不振
腎臓病が進行すると上記の様な症状がみられますが、初期ではほとんど症状がありません。そのため、気が付かないことも多いです。健康診断などで腎臓病を指摘されたら、症状がなくとも、腎臓内科を受診するようにしましょう。
参考文献
急性腎障害と慢性腎臓病|日本腎臓学会
慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版|日本腎臓学会
CKD診療ガイド2024 成人CKD患者への栄養管理|日本腎臓学会
日本食品標準成分表|文部科学省
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