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異常な全身疲労「重症筋無力症」の”3つの治療法”は?手術のケースや注意点も医師が解説!

異常な全身疲労「重症筋無力症」の”3つの治療法”は?手術のケースや注意点も医師が解説!

重症筋無力症は、免疫の異常によって神経から筋肉への指令が正しく伝わらなくなり、全身の筋力低下や疲れやすさが現れる自己免疫疾患です。かつては大変治療が難しい病気とされていましたが、近年の医療技術の進歩により、新しい薬や治療方針が次々と確立されています。この記事では、重症筋無力症の基本的な治療方針をはじめ、具体的な治療薬の種類、副作用の対策、そして日常生活を送るうえでのポイントを解説します。

高宮 新之介

監修医師:
高宮 新之介(医師)

昭和大学卒業。大学病院で初期研修を終えた後、外科専攻医として勤務。静岡赤十字病院で消化器・一般外科手術を経験し、外科専門医を取得。昭和大学大学院生理学講座生体機能調節学部門を専攻し、脳MRIとQOL研究に従事し学位を取得。昭和大学横浜市北部病院の呼吸器センターで勤務しつつ、週1回地域のクリニックで訪問診療や一般内科診療を行っている。診療科目は一般外科、呼吸器外科、胸部外科、腫瘍外科、緩和ケア科、総合内科、呼吸器内科。日本外科学会専門医。医学博士。がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了。JATEC(Japan Advanced Trauma Evaluation and Care)修了。ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support)。BLS(Basic Life Support)。

重症筋無力症|治療の基本

重症筋無力症|治療の基本

治療は、過剰に働く免疫を抑え、神経から筋肉への伝達を回復させることが軸です。ここでは、治療が目指すゴールと、主に行われる治療の種類を確認します。

重症筋無力症の治療の目的

重症筋無力症の治療は、過剰に働いている免疫を抑える免疫療法が基本となります。
私たちの身体を動かすとき、神経の末端からアセチルコリンという物質が放出され、筋肉の表面にあるアセチルコリン受容体に結合することで筋肉が収縮します。しかし、重症筋無力症の患者さんの体内では、この受容体や、周辺のMuSKと呼ばれる重要な部位を誤って攻撃する自己抗体が作られてしまいます。自己抗体によって神経筋伝達の安全域が低下し、筋肉を動かす信号が遮断されて筋力低下が起こります。治療はこの自己抗体の働きを抑えたり、血液中から取り除いたりすることを主軸として行います。

重症筋無力症の治療の種類

重症筋無力症の治療は、大きく分けて以下の3種類に分類されます。

対症療法

免疫療法

手術

患者さんの発症年齢や胸腺腫の有無や自己抗体の種類などから病気をサブタイプに分類し、これらの治療法を適切に組み合わせて行います。症状が目のみに限局する眼筋型の方と、全身に症状が広がる全身型の方では、使用する薬の量や治療の優先順位が大きく変化します。一人ひとりの体質や病状の進行度に合わせて、適切な治療計画が立てられます。

重症筋無力症の対症療法

重症筋無力症の対症療法

対症療法は、神経から筋肉への信号伝達を一時的に助け、筋力低下の症状を和らげる治療です。
主に使用される薬はコリンエステラーゼ阻害薬です。この薬は、神経の伝達物質であるアセチルコリンが分解されるのを防ぎ、筋肉に信号を伝わりやすくする働きを持っています。服用後すぐに効果が現れるため、一時的に筋力を回復させる目的で使用されます。

ただし、病気の根本的な原因である免疫の異常を治す効果はありません。そのため、症状が目のみに限局する眼筋型の方に単独で使用されたり、全身型の方に免疫療法の補助として併用されたりします。

配信元: Medical DOC

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