台風6号の発生が秒読みとなり、本州の梅雨入りも目前に迫るなか、気象庁の防災気象情報が28日から大幅に刷新される。大雨警報や土砂災害警戒情報などの名称に「レベル」の数字が付き、市町村が発令する避難情報との対応関係が直感的に把握できるようになる。台風・大雨シーズンを前に、新しい情報体系を理解しておくことが求められる。
なぜ変わるのか
これまで気象庁が発表する防災気象情報は、市町村が発令する避難情報(5段階の警戒レベル)との対応関係が複雑でわかりにくい状態が続いていた。2019年以降、自治体の避難情報は警戒レベルで統一されているが、気象庁の警報名称はそれとは別立てになっていたためだ。
この課題を解消するため、防災情報の専門家らで構成する「防災気象情報に関する検討会」が設置され、約2年半にわたる議論が行われた。24年6月に報告書がまとめられ、今回の改善はその内容に沿ったものとなる。
何が変わるのか
新体系では、情報名称が「レベルの数字+現象名+警報等」の構成に統一される。例えばこれまでの「大雨警報」は「レベル3大雨警報」に、「大雨特別警報」は「レベル5大雨特別警報」という名称で発表されるようになる。
対象となる現象は河川氾濫・大雨・土砂災害・高潮の4種類で、それぞれ以下のように対応する。
特に注目されるのが、レベル4に新設される「危険警報」だ。これは従来の警報(レベル3相当)と特別警報(レベル5相当)の間に位置するカテゴリーで、市町村から警戒レベル4の避難指示が発令されるような状況に相当する。また、これまで独立して運用されていた「洪水警報」は今回の改善で廃止され、大雨の予報・警報に統合される。中小河川の氾濫危険については、新たに「レベル4大雨危険警報」の枠組みの中で一体的に扱われることになる。
なお、河川氾濫に関する情報は、1級河川などを中心とした約400の洪水予報河川に限って発表される点に注意が必要だ。対象外の中小河川については、大雨に関する情報の中で警戒の呼びかけが行われる。
なお、暴風・波浪・大雪・暴風雪などの警報・特別警報は今回の改善対象外で、これまでと変わらない。これらは警戒レベルには相当しないため、気象庁ホームページで表示色(特別警報は黒、警報は赤)を見た際にも混同しないよう注意が必要だ。
