脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「抗血小板薬」の”効果と副作用”はご存じですか?医師が種類・注意点を徹底解説!

「抗血小板薬」の”効果と副作用”はご存じですか?医師が種類・注意点を徹底解説!

抗血小板薬とはどんな薬はご存じですか?メディカルドック監修医が、抗血小板薬の役割や抗凝固薬との違い、出血などの副作用、服用時の注意点について分かりやすく解説します。

大沼 善正

監修医師:
大沼 善正(医師)

昭和大学医学部卒業。昭和大学病院、関東労災病院を経て、現在はイムス富士見総合病院勤務。総合内科専門医、循環器専門医、不整脈専門医、医学博士。

抗血小板薬とはどのようなお薬?

抗血小板薬は、血小板が集まって血栓(血の塊)を形成するのを抑制する薬です。心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、末梢動脈疾患などに使用します。

血栓を防ぎ血液をサラサラにする働きがある

抗血小板薬は、血小板表面や内部にある「血小板を集める信号」を弱め、血小板同士がくっついて血栓になることを予防します。「血液をサラサラにする」とは、血液を薄めることではなく、血栓ができにくくなることをいいます。

抗血小板薬が処方されるのはどんな症状で治療中の人?

脳梗塞、心筋梗塞など、血栓により血管が詰まったことがある人に、再発予防のために使用します。また、心筋梗塞、狭心症や末梢動脈疾患などで、冠動脈や下肢動脈にステント(金属の網)を留置した人に、ステント内に血栓が形成されないように使用することもあります。

抗血小板薬と抗凝固薬の違いは何?

血液が固まるには、大きく2段階あります。

①血小板が集まって、傷口にふたをする

②血液中の「凝固因子」というタンパク質が反応して、フィブリン(細い糸状のタンパク質)の網を作る

フィブリンの網が、血小板のふたを補強して、しっかりとした血栓が形成されます。整理すると以下のようになります。
抗血小板薬は血小板が集まり血栓を形成することを予防する薬です。血小板の作用を抑制するため「抗血小板薬」と言われます。主に動脈の血栓症予防に使用されます。動脈は血流が速く、血栓の形成には血小板が関与しているためです。
抗凝固薬は凝固因子を抑制し、フィブリンをできにくくする薬です。主に静脈血栓症や心房細動による血栓塞栓症の予防に使用されます。なお、抗血小板薬と抗凝固薬をまとめて、抗血栓薬といいます。

抗血小板薬の代表的な種類とは?

COX-1阻害薬の種類

アスピリン(商品名:バファリン、バイアスピリン等)は、血小板中のCOX-1(シクロオキシゲナーゼ-1)という酵素を阻害して、トロンボキサンA2という「血小板を集めて血栓を作る、血管を収縮させる」物質の生成を抑制します。またCOX-1は、血小板だけではなく、体のいろいろな組織にあります。COX-1を阻害すると、胃粘膜にあるプロスタグランジン(胃粘膜を保護する作用のある物質)の産生も低下してしまうため、副作用として胃腸障害を起こすことがあります。

P2Y12受容体拮抗薬の種類

血小板表面にはADP(アデノシン二リン酸)受容体があり、その受容体の代表的なものにP2Y12やP2Y1があります。血管が傷ついたり、動脈硬化のプラークが破れたりすると、ダメージを受けた血管内皮細胞や赤血球から、ADPが周囲に漏れ出します。外へ出たADPが、近くの血小板の表面にある受容体に作用すると、血小板が活性化して集まり、血栓を形成しやすくなります。そのため、ADP受容体、とくにP2Y12受容体を阻害することで、血栓を予防することができます。P2Y12受容体拮抗薬にはチエノピリジン系(不可逆的阻害)とシクロペンチル・トリアゾロ・ピリミジン系(可逆的阻害)があります。チエノピリジン系としてはクロピドグレル(商品名:プラビックス等)、プラスグレル(商品名:エフィエント等)があります。クロピドグレルは体内で代謝されて効く形に変わってから作用するプロドラッグのため、個人差(CYP2C19遺伝子多型)の影響を受けることがあります。プラスグレルはより速やかで強力な血小板凝集抑制効果を発揮します。シクロペンチル・トリアゾロ・ピリミジン系としてはチカグレロル(ブリリンタ等)があり、直接作用するP2Y12受容体拮抗薬で、プロドラッグではないため薬の効き方に遺伝子の影響を受けにくいことが特徴です。

PDE3阻害薬の種類

シロスタゾール(商品名:プレタール等)は血小板や血管平滑筋の中にあるPDE3(ホスホジエステラーゼ3)という酵素を阻害します。シロスタゾールがPDE3を止めることで、cAMP(環状アデノシン一リン酸)の濃度が高いまま維持されます。また血管拡張作用も併せ持っているため、末梢動脈疾患にも使用されます。さらに脳梗塞予防としては、アスピリンと比較して、脳卒中再発や出血性合併症が少ないとされており、脳梗塞予防としても有用です。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。