「腰が痛くてもう何週間も経つけれど、病院に行くとどれくらいかかるのだろう」「整形外科と整骨院、どちらに行けばいいのか分からない」といった疑問を持っている方は少なくないのではないでしょうか。腰痛は多くの方が一生に一度は経験する症状といわれていますが、慢性的に続く場合は原因の特定と適切な受診が重要です。この記事では、腰痛で病院を受診した際にかかる検査費用の目安を整理し、受診先の選び方や活用できる制度についても解説します。

監修医師:
眞鍋 憲正(医師)
信州大学医学部卒業。信州大学大学院医学系研究科スポーツ医科学教室博士課程修了。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本医師会健康スポーツ医。専門は整形外科、スポーツ整形外科、総合内科、救急科、疫学、スポーツ障害。
事務長さぽーと株式会社代表取締役
加藤隆之(中小企業診断士・MBA)
まず「どこに行くか」が重要:受診先の選び方
腰痛の治療や検査を受けるには、いくつかの選択肢があります。それぞれ対応できる内容や費用、健康保険の適用範囲が異なるため、受診前に違いを把握しておくことが大切です。
受診先できること保険適用特徴
整形外科診察・X線・MRI・CT・投薬・リハビリあり医学的な問題を確認できる。
ペインクリニック・麻酔科痛み専門の治療あり痛みのコントロールに特化。整形外科を受診してからの紹介が多い。
接骨院・整骨院(柔道整復師)骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷の施術急性外傷のみ適用検査ができず原因の特定ができないことが多い。慢性腰痛には保険適用外になる場合が多い。
整体・カイロプラクティック手技による身体の調整なし(全額自費)国家資格ではない。費用は全額自己負担。
※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。
慢性的な腰痛(3ヶ月以上続く腰の痛み)がある場合は、まず整形外科を受診することを強くおすすめします。整形外科ではX線(レントゲン)やMRIなどの画像検査を通じて、筋・骨・椎間板・神経などの状態を正確に把握することができます。接骨院や整体は痛みを一時的に和らげる効果はあっても、根本原因を調べる検査はできないため、基本的に腰痛の初回受診先としては適していません。
整形外科で明らかな異常なしと診断された後の慢性的なこりや筋緊張、姿勢由来の腰痛については、接骨院・整骨院(柔道整復師)や整体・カイロプラクティックでの施術が症状の緩和に役立つ場合があります。一方で、理学療法士によるリハビリテーション(運動療法・体幹トレーニング)は、慢性腰痛に対してとくにエビデンスの高いアプローチとして知られており、併せて検討する価値があります。
整形外科の初診・検査でかかる費用の目安
整形外科を初めて受診した場合にかかる費用の目安を整理します。以下はすべてクリニックで受診した場合で、かつ健康保険の3割負担とした場合の自己負担額です。残り7割を健康保険が負担してくれます。たとえば医療費が3,000円かかった場合、自己負担は900円になります。
費用の内訳目安額(3割負担)備考
初診料840〜950円程度医療機関の規模による
腰部X線撮影(レントゲン)600〜1,200円程度撮影方向・枚数による
腰部MRI3,000〜5,000円程度保険適用の場合
腰部CT2,000〜4,000円程度MRIより骨の評価に優れる
処方薬(痛み止め・湿布等)500〜2,000円程度薬の種類・量による
初診合計目安(X線+薬のみ)約2,000〜4,000円MRI追加で+3,000〜5,000円
※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。
腰痛の初診でかかる費用は、検査をどこまで行うかによって大きく変わります。問診と触診のみで処方薬を出す場合は2,000円前後で済むことがありますが、MRI検査まで行う場合は合計で7,000〜9,000円程度になることもあります。MRI検査は当日予約が取れない場合も多く、別日に改めて受診するケースもあります。その場合は再診料(170〜250円程度)などが加算されます。

