●本件での逮捕の必要性はあったのか?
阿部前監督は自宅におり、住所も氏名も明らかです。有名人であり、報道機関に追われる立場でもあるため、「逃亡する」「証拠を隠す」という事情は乏しかったと言えます。
なお、「証拠」には人の証言も含むため、阿部氏が被害者である長女を含めた家族と一緒にいることで、証言を変えさせてしまうという意味での証拠隠滅のおそれは、抽象的には認められうると考えられます。
●その他の問題
その後の報道では、阿部氏がアルコールをかなり摂取していたといった情報もあるようです。
しかし、アルコールを大量に摂取していたとしても、そのことが、直ちに本件(長女に対する暴行)による現行犯逮捕の必要性などに影響するわけではありません。
もちろん、泥酔して臨場した警察官の前で暴れたなどの事情があれば、そのことを理由として公務執行妨害罪や暴行罪などでの現行犯逮捕は可能です。

