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ヒグマ駆除ハンターの猟銃廃棄問題、新たな矛盾浮上…“放棄済み”なのに本人所有扱い

ヒグマ駆除ハンターの猟銃廃棄問題、新たな矛盾浮上…“放棄済み”なのに本人所有扱い

●行政不服審査の申立て翌月に「廃棄」

検察が「不起訴記録」という言い回しを使ったように、問題のライフル銃は、不起訴となった銃刀法違反事件などの重要な証拠物だった。

今回、新たに判明したのは、池上さんが「放棄書」に署名したとされる時期だ。

検察によると、それは2019年1月。北海道警察・砂川警察署(のちに滝川署へ統合)が、札幌地検滝川支部に事件を送致する直前だった。その後、銃は同年2月の送致に伴って検察管理下に入り、同年7月、札幌地検によって廃棄されたという。

これに対して、中村弁護士は疑問を呈する。

「放棄書があれば、半年で処分できるのか、甚だ疑問です。そもそも池上さん自身に署名した記憶・認識はありません。放棄への同意とわかっていたら署名などするわけがない」

さらに中村弁護士はこう続ける。

「2019年6月に(猟銃所持許可取り消し処分について)行政不服審査を申し立てています。(銃の返還を求める意思は明確なのに)なぜ7月に廃棄されるのか」

●池上さんの意思を把握しながら廃棄していた?

参考までに、銃の放棄書作成時期と廃棄の時期を時系列表にまとめる(上記記事の一部誤記を訂正)。

2018年8月 池上さんが砂川市の依頼でヒグマを駆除
2018年10月 道警が銃刀法違反などの疑いで池上さんを在宅捜査、銃4挺を押収
2019年1月 道警が駆除に使われた銃の「放棄書」を作成、池上さんが署名・捺印
2019年2月 道警が池上さんを書類送検(銃が検察の管理に)
2019年3月 札幌地方検察庁滝川支部が不起訴処分を決定、砂川署が池上さんの銃返還要求を拒否、また道警・北海道公安委員会へ猟銃所持許可取り消しを上申
2019年4月 道公安委が池上さんの銃所持許可取り消し処分を決定
2019年6月 池上さんが行政不服審査を申し立て
2019年7月 札幌地検が問題の銃を廃棄
2020年4月 公安委が審査請求棄却
2020年5月 池上さんが札幌地裁に行政裁判を提起
2026年3月 最高裁で池上さんの勝訴判決確定

中村弁護士が指摘する通り、池上さんは不起訴処分後の2019年6月に所持許可取り消し処分を不服として行政不服審査を申し立てている。

申立て先は北海道公安委員会だが、検察がこの動きをまったく把握していなかったとは考えにくい。仮に把握していたとすれば、検察は銃の返還を求める池上さんの意思を知っていながら銃を廃棄してしまったことになる。

中村弁護士は「審査請求を警察が検察に隠していたとしたら警察に問題があり、隠していなかったとしたら検察に問題があることになる」と指摘する。

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