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「叱れば変わる」は大間違い? 子どものやる気を引き出すための親の新常識|岸見一郎

「叱れば変わる」は大間違い? 子どものやる気を引き出すための親の新常識|岸見一郎

即効性はあるが有効ではない

叱る代わりに何ができるかはすぐ後で考えますが、叱ることには即効性はあっても、教育の方法としては有効ではありません。自分に価値がないと思うようになること、心理的な距離を遠くすること、結果さえ出せばいいと思ってしまうようであれば、叱ることをやめなければなりません。

即効性があっても有効でないというのは、叱られたらすぐに問題行動をやめても、またすぐに同じことが繰り返されるということです。また、叱る先生の前では勉強をしても、自発的に勉強しようとはせず、見張っている人がいなかったら勉強しなくなってしまうというようなことです。

叱ることでは問題は続くことを親や教師は知っていても、それに代わる方法を知りません。もう少しきつく叱れば行動を改めるだろうという希望を捨てることができないので、毎日同じことの繰り返しになってしまいます。

そうであれば、叱ることの程度が足りない、つまり、もっときつく叱れば子どもは改心して問題行動をやめたり、勉強するようになることは決してなく、叱るという方法そのものが教育の方法として有効でないということです。

叱らないだけでは十分ではない

それでは、叱る代わりに何ができるのか。大人が子どもの自尊心を傷つけるような言葉を発しなくなるだけで、子どもが元気になることはありますが、ただ叱るのをやめるだけでは事態はいよいよ収拾がつかなくなることがあります。

先に「問題行動」という言葉を使いましたが、正確には、大人が問題だと判断する行動という意味です。実質的な迷惑を及ぼす行動は放置することはできませんが、子どもが勉強しないというような本人にしか影響が及ばない行動は、問題行動ではありません。子どもの課題であり、勉強しないことの結末は子どもにしか降りかからないので、原則的には親は口出しをすることはできません。もちろん、叱る必要もありません。

配信元: 幻冬舎plus

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