拡張型心筋症の前兆となる初期症状
心不全症状を出現することが多い拡張型心筋症ですが、初期の段階から症状が出現していることもあるため、下記のような症状がある際には注意が必要であり、速やかな受診が必要です。
これまでできていた動作での息切れ、胸の苦しさ
拡張型心筋症心筋症による心不全の症状として、強い息切れや呼吸困難などの症状がありますが、初期の段階としては、それまでできていた動作での息切れや胸の苦しさを自覚することがあります。
例えば、坂道や階段、仕事での肉体労働などで、以前よりも息切れが目立つ、胸が苦しくなる、一休みしないと続けられなくなる、といった症状で出現することがあります。
動悸
心不全を発症すると強い動悸を自覚したり、危険な不整脈が多発・持続する状態となることもありますが、前兆として時々脈が飛ぶ、短時間のドキドキするような頻脈・動悸を自覚するといった、比較的軽い動悸症状が先行することがあります。
だるさ
心臓からの血流が悪くなるため、全身の臓器にうまく栄養が遅れなくなり、だるさなどの症状が初期に出現することがあります。
拡張型心筋症の末期症状
拡張型心筋症に限らず、心臓の機能が低下した状態である心不全は、基本的には進行していく病気です。特に拡張型心筋症の場合には、根本的な治療方法がないため、ほかの心疾患が原因の心不全に比べて非常に予後が悪いです。
拡張型心筋症が進行してしまった場合の症状としては、以下のようなものがあります。
安静時の呼吸苦・呼吸困難
心不全初期では、主に労作時に息切れが出現しやすかったものが、心不全が進行すると安静にしていても息苦しい・呼吸困難を自覚するようになります。
それによって、酸素吸入や、肺を膨らませやすくするため陽圧を持続的にかける特殊な呼吸補助機器の使用が必要となります。重症例では人工呼吸器管理が必要となることもあります。
全身のむくみ
血液の循環がうまくいかなくなるため、全身に水分がたまってしまいやすくなり、高度のむくみが出現します。そのため、利尿剤や血管拡張剤の使用が必要となり、心不全進行とともに腎障害も進行すると透析などによる管理が必要となることもあります。
胸痛
拡張型心筋症が進行することで、高度の心不全状態となると、心臓に栄養を送る冠動脈の血流も低下するため、狭心症のような胸痛が頻回に出現するようになります。
血管拡張剤の使用や循環補助の薬剤を用いた管理を行うことが多くなりますが、それでもコントロールが困難な場合には、人工心肺の使用や、緩和治療としてモルヒネなどの医療麻薬を用いた鎮痛管理が必要となることもあります。

