●少年鑑別所に収容される(観護措置)
家庭裁判所に送致されると、「観護措置」という決定により、少年は一定期間、少年鑑別所に収容されます(少年法17条1項2号)。少年鑑別所では、少年の性格や心理・生活環境などの調査が行われます。
収容期間は原則2週間です(同法17条3項)。1回更新することができ、通算で最大4週間となります(同法17条3項ただし書・4項本文)。
さらに、証人尋問や鑑定など特別な事情がある場合は、通算で最大8週間まで延長できます(同法17条9項)。
今回のような殺人事件では、観護措置が決定される可能性が高いでしょう。
●少年審判で「逆送」になる可能性が高い
少年鑑別所での収容中に、家庭裁判所で「少年審判」が開かれます。
少年審判の結論はいくつかあります。何も処分されない「不処分」というケースもありますし、保護観察や少年院送致などの「保護処分」というケースもあります。
しかし今回は、「逆送(ぎゃくそう)」になる可能性が非常に高いと考えられます。
逆送とは、事件を検察官に送り返して通常の刑事裁判に移行させる手続きのことです。
今回のようなケースで、逆送になる可能性が高い理由は以下の2つです。
少年法には、一定の重大事件については原則として逆送を義務づける規定があります。
19歳少年の殺人事件、という場合、2つのルールがあてはまります。
1つめは、「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件で、行為時に16歳以上の少年に係るもの」については原則逆送とするルールです(少年法62条2項1号)。
2つめは、「特定少年」が、死刑または無期、もしくは短期1年以上の拘禁刑にあたる罪を犯したケースで原則逆送とするルールです(同法同項2号)。
19歳の少年は特定少年にあたり、また、殺人罪(刑法199条)の法定刑は「死刑、無期、または5年以上の拘禁刑」です。短期1年以上の拘禁刑にあたる罪ですので、上の2つのルールにあてはまります。
なお、犯行の動機や態様、少年の性格・環境などを考慮して、例外的に刑事処分以外の措置が相当と認められる場合は、逆送されないこともあります(少年法62条2項ただし書)。

