コルチゾールの分泌が増えるのは「愚痴を言う側」と「聞かされる側」どっち?

コルチゾールは、「ストレスを感じると分泌される悪いホルモン」というより、ストレスに耐えて体を守るために必要なホルモンです。コルチゾールが分泌されること自体が、必ずしも悪いわけではありません。
そのうえで、コルチゾールと愚痴との関係について考えてみましょう。答えは、一概には言えず「より強くストレスを感じる側」と考えられます。
愚痴を話すことで気持ちが整理され、ストレス軽減につながる方もいます。一方で、愚痴を長時間聞き続けることを負担に感じる方では、ストレス反応が強まる可能性があります。
ただし、感じ方には個人差があります。愚痴を共有すること自体が人間関係の支えになる場面もあります。
体内のコルチゾール値が高くなるとどんな症状が現れる?

一時的にコルチゾール値が上昇しても、一般の病気のない方では大きな問題になることはあまりないでしょう。しかし、副腎に腫瘍ができる、副腎の働きを調整する下垂体などの脳の一部に異常が起こるなどの病気になると、ストレス時などの必要時以外にもコルチゾール値が高くなってしまいます。こうしてコルチゾールが異常高値を示す病気を、「クッシング症候群」と呼びます。
クッシング症候群で慢性的にコルチゾールが異常高値を示すと、次の症状が現れる場合があります。
血圧・血糖値・脂質の異常など代謝関係の異常
クッシング症候群は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの病気に後ほど説明する体つきや顔つきの特徴が伴うことがきっかけで診断されることが多いです。
クッシング症候群で出現する代謝異常には、次のようなものがあります。
・高血圧
・糖尿病・血糖上昇
・脂質異常症
・体重増加
すぐにできる処置や症状の落ち着かせ方はないので、健診などでこれらの症状に気づいた場合は早めに医療機関(内科)を受診しましょう。クッシング症候群ではなかった場合も、高血圧や糖尿病、脂質異常症、肥満の改善は重要です。
体型・見た目の変化
クッシング症候群では、体つきや顔つきの変化も診断の一助になります。
具体的には、次のような変化が現れる場合があります。
・中心性肥満:お腹まわりに脂肪がつきやすい
・満月様顔貌:顔が丸くなる
・野牛肩:首の後ろから肩の部分に脂肪がつく
クッシング症候群の患者さんでは、お腹周りに脂肪がつきやすい一方で、手足はほっそりしていることがあります。
コルチゾールが異常高値を示しているときに出る異常が、複数出ているときは、クッシング症候群の可能性がでてきます。クッシング症候群が疑われる場合は内分泌内科への受診が適切です。ですが、まずは一般内科を受診してクッシング症候群の可能性が高いかどうかを医師に判断してもらうのがよいでしょう。
皮膚の変化
クッシング症候群では、皮膚が薄くなることが特徴的です。
皮膚が薄くなることで、次のような症状が出現します。
・あざができやすい
・傷が治りにくい
・にきびが増える
・赤紫色の皮膚線条:お腹や太ももに紫〜赤色の太い線が出る
これらの症状を含め、複数のクッシング症候群の特徴が出現した場合は、内科か内分泌内科を受診しましょう。
女性にみられやすい症状
女性にクッシング症候群が発症した場合、月経不順や無月経が起こる可能性があります。
また、多毛やにきびも非特異的ながら出現します。
月経に関する異常が出たときはまず早めに婦人科を受診しましょう。ここに挙げたようなクッシング症候群を疑う症状が複数出ている場合は、婦人科から内科や内分泌内科を紹介してもらうのがいいと考えます。
精神・睡眠の症状
クッシング症候群では、精神的な異常が出る場合があります。
気分の落ち込みや不安感、イライラ、不眠、集中力低下などです。
どれも非特異的な症状ではありますが、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの異常、体つき・顔つきの変化、皮膚の変化と並行して起こる場合はクッシング症候群の可能性もありますので、疑わしい場合は内科や内分泌内科を受診しましょう。
その他の変化
高血圧、糖尿病、脂質異常症に加え顔つきや体つきの変化、皮膚が薄くなる症状に加えて、筋力低下や、骨・感染・血栓に関する症状が並行して起こる場合は、クッシング症候群の可能性が増します。
・筋力低下
・骨粗鬆症
・骨折しやすい
・感染症にかかりやすい
・血栓ができやすい
ここに挙げた症状が揃っていて、クッシング症候群が疑わしい場合は、内科もしくは内分泌内科を受診しましょう。

