プリン体の多い飲み物【アルコール以外】

プリン体が多い飲み物はアルコール飲料だけではありません。健康を意識して飲んでいる飲み物の中にも、尿酸値に影響するものがあります。
野菜ジュース
市販の野菜ジュースには果糖ぶどう糖液糖や砂糖が添加されているものがあります。果糖は体内でATPを急速に消費する代謝経路を活性化し、プリン体産生を増やすことで尿酸値を上昇させる可能性があります。野菜ジュースを選ぶ際は「食塩無添加」「野菜100%」「砂糖不使用」の表示を確認することが勧められます。
トマトジュースとスープ
トマトジュースも野菜ジュースと同様に砂糖や果糖ぶどう糖液糖が添加されていないものを選ぶことをお勧めします。また日常的によく使う調味料の中では、だしの素や中華だし・鶏ガラはプリン体含有量が非常に高い食品として知られています。プリン体は水溶性のため、濃いだしを使ったスープを大量に飲み干すと予想以上のプリン体を摂取することになります。汁を残すなどの工夫を意識してみましょう。
プリン体が多いだけでは尿酸値は大きく上がらない?
「プリン体が多い=尿酸値が上がる悪い物」という単純な構造ではありません。プリン体はDNAやATPの構成成分として体内で欠かせない役割を担っており、必ずしも悪い物質ではありません。同じプリン体量でも動物性食品由来は植物性食品由来と比べて尿酸値を上昇させやすいとされており、プリン体の「量」だけでなく「由来」も重要です。
また、アルコールはプリン体含有量とは関係なく、それ自体が尿酸値を上昇させます。体内での尿酸産生を増やし排泄を妨げるという二重の作用があるため、プリン体含有量が少ない蒸留酒や「プリン体ゼロ」のビールでも飲みすぎれば尿酸値に影響する可能性があります。アルコールはプリン体の量に関係なく注意が必要な飲み物です。
プリン体が不足すると現れる症状

プリン体は体内で合成される物質であり、通常の食生活において不足が問題となることはほとんどありません。そのため、特定の欠乏症が生じることは基本的にないと考えられています。むしろ、プリン体は過剰摂取による影響(高尿酸血症や痛風など)に注意が必要な成分であり、不足よりも過剰に気をつけることが重要です。ただし、体内のプリン体代謝の結果である「尿酸値」が極端に低い状態(低尿酸血症:2.0㎎/dl以下)では、以下のようなリスクが知られています。
運動後急性腎障害のリスク
腎性低尿酸血症など、体内の尿酸値が極端に低い方は、激しい運動をした後に激しい背中の痛みや吐き気を伴う「運動後急性腎障害」を起こしやすいことがガイドラインでも指摘されています。これは食事不足というより体質的な要因が大きいものですが、尿酸値が低すぎることのリスクのひとつです。
尿路結石のリスク
尿酸値が低すぎる場合、尿中に排泄される尿酸の量が過剰になっているケースがあり、それが原因で尿路結石(尿酸結石)を形成しやすくなることがあります。「尿酸値が低いから安心」とは限らない側面です。
抗酸化作用の低下
プリン体の代謝産物である尿酸には、血管内の活性酸素を除去する「抗酸化作用」があります。尿酸値が低すぎる状態は、この天然のバリア機能が低下している可能性を示唆しており、血管の健康維持という観点から研究が行われています。

