睡眠不足は日中の様子にあらわれる
睡眠は、日中に使った脳を回復させるための大切な休息時間です。眠る時間が足りない状態が続くと、脳の回復が追いつきにくくなります。その結果、日中の集中が続かなかったり、切り替えがうまくいかなかったりする場面が増えていきます。
すぐに目に見える不調としてあらわれないことが多いので見逃されやすいですが、翌日に体調を崩すわけではなくても、元気そうに見えていても、実は余力が少ない状態が続いています。その結果、集中しにくくなる、ぼんやりする、疲れやすい……そんな形で少しずつあらわれます。
睡眠不足が続くと、気持ちの余裕も保ちにくくなります。ちょっとしたことでイライラしたり、気持ちの切り替えに時間がかかったりするのです。これは性格の問題ではなく、休みが足りていない状態で起きやすい反応といえます。本人が意識してコントロールできるものではないことも少なくありません。
「週末にたくさん寝れば大丈夫」と考える人もいますが、睡眠は一日単位で積み重なっていくものです。平日に不足した分を、週末だけで取り戻すのは難しく、むしろ平日と週末のリズム差が大きくなることで、疲れが抜けにくくなってしまうことさえ考えられます。
睡眠の大切さは、よく知られていることです。それでも実際には、子どもの生活のなかで睡眠時間が後回しになっている場面を多く見てきました。のちほど詳しく説明しますが、子どもの脳にとって睡眠時間の確保は、脳疲労を防ぐうえで欠かせない土台になります。
睡眠が足りていない子どもは多い
宿題や習い事、親の生活に合わせた食事や入浴が続き、就寝時刻は少しずつ遅くなっています。その結果、多くの子どもが慢性的な睡眠不足の状態にあります。

イラスト:しゅんぶん
