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内田梨瑚被告に懲役27年の判決、なぜ重い「強盗殺人」ではないのか 弁護士が解説

内田梨瑚被告に懲役27年の判決、なぜ重い「強盗殺人」ではないのか 弁護士が解説

●「送金があったか」は決め手ではない

実際にPayPayでの送金の事実があったかどうかは明らかではありませんが、この点は強盗殺人の成否を決めるものではありません。

強盗がお金を奪えずに終わった場合(強盗未遂)でも、その機会に人を死亡させれば、強盗致死(強盗殺人)は「既遂」になるからです(最高裁昭和24年(1949年)2月22日判決など参照)

●ハードル1 暴行・脅迫が「財産を奪うため」のものか

強盗殺人罪成立の最初のハードルは、「財産を奪うため」の暴行があったかどうかです。

強盗になるには、単に暴行・脅迫があっただけでは足りません。その暴行・脅迫が「財産を奪うために向けられたもの」である必要があります。

そのため、本件での具体的な時系列がどのようなものだったのかが問題となります。

たとえば、被害者が呼び出され、PayPayの送金が終わった後で、被告の暴行・脅迫がエスカレートしていったとします。そして最終的に被害者が死亡したとします。

この場合、後半の(今回の裁判で殺人罪の実行行為とされた)暴行・脅迫は、財産を奪うためのものではありません。あくまでも殺害に向けられたものと評価されます。送金は、その前にすでに終わっているからです。

したがって、この場合には財産を奪うための暴行・脅迫はなく、強盗罪が成立しません。

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