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正社員と同じ仕事なのに「待遇格差」…無期契約社員めぐる「明文なき格差」に踏み込んだ判決の意義

正社員と同じ仕事なのに「待遇格差」…無期契約社員めぐる「明文なき格差」に踏み込んだ判決の意義

●一審「待遇差は違法」

一審・青森地裁八戸支部は、労働契約法3条2項の趣旨からすれば、無期雇用者同士であっても、待遇の性質や目的、職務内容などに照らして不合理な差別的取扱いは許されず、不法行為が成立し得るとの考えを示した。

そのうえで、基本給については、本社の正社員との職務内容や責任に違いがあり、比較対象とした別の支所の正社員も会社の事情で例外的に有利な扱いを受けているに過ぎないとして、違法性を認めなかった。

一方、賞与、家族手当、住宅手当については、いずれも待遇差に合理的な理由はないとして違法と判断。賞与は、比較対象となる正社員の7割を下回る部分、家族手当は生活費補助という性質、住宅手当は転勤実態の乏しさなどを踏まえ、それぞれ差額の賠償を命じた。

賞与と住宅手当については、いずれもおおむね2012年4月以降、家族手当については除斥期間が及ばない2003年4月以降の差額として計586万8328円が認められた。

●二審も違法性は認めるも賠償額は3分の1に

仙台高裁も、賞与、家族手当、住宅手当の待遇差は違法と判断した点では、一審と結論は変わらなかった。

しかし、違法と評価する期間については異なる考え方を示した。

高裁は、働き方改革関連法が施行された2020年4月1日以降になって初めて、無期雇用者と正社員との均等・均衡のルールが「公序として社会に確立している」と判断した。

それ以前は、公序として確立していたとまではいえず、労働契約法3条2項も訓示的な規定にとどまるとして、2020年3月以前の待遇差に不法行為は成立しないと結論づけた。

その結果、違法と認める期間は2020年4月以降に限られ、賠償額は193万5252円に減額された。

女性のみが上告受理を申し立てたが、最高裁第三小法廷は2026年4月、申立てを受理せず、高裁判決が確定した。

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