「尿酸値」の異常で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「尿酸値」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
高尿酸血症・痛風
高尿酸血症は、血液中の尿酸値が高い状態を指します。尿酸が関節内に結晶として沈着すると、足の親指の付け根などに激しい痛みや腫れを引き起こす痛風発作を生じます。原因としては、プリン体の過剰摂取、飲酒、肥満、腎機能低下などが挙げられます。治療では食事療法や適度な運動、十分な水分摂取を行い、必要に応じて尿酸降下薬を使用します。関節の急激な痛みや腫れがある場合は早めに受診しましょう。受診先は内科、腎臓内科、リウマチ科などです。
尿路結石
尿酸値が高い状態が続くと、尿中の尿酸濃度が上昇し、尿酸結石などの尿路結石ができやすくなります。結石が尿管に詰まると、突然の激しい脇腹や背中の痛み、血尿、吐き気などを生じることがあります。予防には十分な水分摂取や食生活の見直しが重要です。強い腰背部痛や血尿がみられる場合は速やかに医療機関を受診してください。受診先は泌尿器科です。
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能の低下が長期間続く病気です。腎機能が低下すると尿酸の排泄が十分に行われず、尿酸値が上昇しやすくなります。また、高尿酸血症そのものが腎障害の進行に関与する可能性も指摘されています。初期には自覚症状が乏しいことが多いですが、進行するとむくみや倦怠感、尿異常などが現れます。健康診断で尿酸値の高値や腎機能異常を指摘された場合は放置せず、内科や腎臓内科を受診して詳しい検査を受けましょう。
尿酸値が高い人でも食べても良い・下げる効果が期待できる食品はある?
ここでは、尿酸値を下げる食品や生活習慣について紹介しましょう。
尿酸値が高い人でも食べても良い食品
プリン体が少ない食品としては、多くの野菜や豆腐、納豆、卵、乳製品などがあります。また、近年尿酸値を下げる食生活のスタイルとして、果物や野菜、ナッツ、低脂肪乳製品、全粒穀類、さやえんどう類を多く摂り、食塩や甘味飲料、肉類摂取を減らしたDASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食などが注目されています。また、食物繊維の量が多いほど、高尿酸血症を発症するリスクが低いとされています。野菜や海藻は尿が酸性に傾きすぎるのを防ぐので、尿酸値が高い方の尿路結石を予防する効果が期待できます。
尿酸値を下げる効果が期待できる食品はある?
ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は、プリン体が消化管で吸収されるのを抑制する作用があります。また、ポリフェノールやアンセリンという物質は尿酸の合成を抑制するのではと考えられています。さらに、牛乳やビタミンCは腎臓での尿酸排泄を促進する作用があり、これらが血液中の尿酸値を下げる効果が示唆されています。ポリフェノールはチェリーやブルーベリー、スモモ、いちご、ブドウなどの果物や、コーヒー、ワイン、チョコレート、大豆食品などに多く含まれています。アンセリンは、まぐろやかつおなどの回遊魚類や鳥類の筋肉中に多く含まれています。一方で、ヒトにおける大規模な臨床試験はまだ十分ではないため、適量をバランスよく日々の食事の中で摂取する意識を持つとよいでしょう。
食事以外で尿酸値を下げる方法はある?
食事のほか、適切な運動も尿酸値を下げる方法の一つです。短時間の激しい運動は血液中の尿酸値を上げる方に働くため、有酸素運動が勧められます。歩行やジョギング、サイクリング、社交ダンスなどの有酸素運動を脈が少し速くなる程度に行います。少なくとも10分以上の運動を合計1日30分以上、または60分程度行うことが望ましいです。

