監修 稲葉 可奈子先生のコメント
親が正しいヘルスリテラシーをもつことが社会全体の健康課題解決につながる
・親の経験に依存する生理教育の課題
正しい基礎知識を伝える学校、専門的判断と治療をおこなう医療(病院)に対し、家庭(親)の役割は最も身近な相談相手です。
子どもの相談相手である親自身が正確な医学情報や婦人科受診が必要な状態を十分に理解していない場合、家庭内において正しい判断ができないことが懸念されます。
この背景には、SNSなどで様々な情報があふれている、間違った情報が拡散されている、正確な情報がわかりにくいといったことがあると考えられます。
・親のヘルスリテラシーの重要性
今回の調査では、8割の人が親子間で生理について話し合う機会をもっていましたが、子どもの生理に関する情報源は、親自身の経験や知識に基づいていることが分かりました
また、生活に支障を感じている人が7割以上いるにもかかわらず、婦人科受診は3割程度にとどまっており、婦人科受診をすすめている親も4割程度でした。これは親も含め社会において生理痛が深刻な健康問題として十分に認識されておらず、個人の我慢や自己対処に依存しているという社会課題が背景にあると考えます。
生理に伴う症状は、個人差が大きく、必ずしも自身の経験が子どもに当てはまるとは限りません。
生理による様々な損失を次世代へ引き継がないためにも気軽に婦人科でご相談いただき、生理に振り回されずに過ごしてほしいと思います。
・10代の子どもの「生理」「婦人科受診」を見守るには
10代は、自分の状態が正常なのか判断できない可能性があるため、親は体調の変化や困りごとに気づける範囲で見守ることが求められます。
さらに重要なのは、必要なタイミングで婦人科受診へつなぐ「橋渡し役」としての役割です。そのためには「気になる症状があれば10代でも婦人科にかかり専門家に相談してもよい」という認識を親が理解する必要があると考えます。
例えば、自身にかかりつけの婦人科がある場合には、受診の際に子どもを一緒に連れて行くことで親子ともに安心して受診できるきっかけになるのではないでしょうか。
このように、親のリテラシーが向上すると、そこから学んだ子どもの意識が変わり、将来その子が大人になった際にも役立ちます。そうしたベースアップが社会全体の健康課題解決につながっていくのではないかと思います。
誰もが生理に対して正しい理解と適切な対処法を知ることで、生理でつらい思いをせずに日々快適に過ごせる社会になることを願っています。
持田製薬
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(マイナビ子育て編集部)
