膠原病は血液検査でわかる?メディカルドック監修医が、抗核抗体・白血球・C3C4など主要な検査項目と数値の意味を解説します。

監修医師:
林 良典(医師)
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医・指導医、日本緩和医療学会認定登録医、禁煙サポーター
自己免疫疾患の総称、膠原病とは?
膠原病とは、本来は身体を守る免疫システムが、誤って自分自身の組織を攻撃する病気の総称です。関節や皮膚、血管、内臓などに炎症が起こり、病気によって症状は異なります。
膠原病の種類(関節リウマチ/シェーグレン症候群など)
代表的な病気には、関節に炎症が起こる関節リウマチや、目や口が乾燥するシェーグレン症候群があります。このほか、全身性エリテマトーデス(SLE)や強皮症なども含まれます。
膠原病の主な症状
膠原病は、原因がはっきりしない発熱や関節痛、筋肉痛、皮疹、強い倦怠感などがみられます。朝に関節が動かしにくい朝のこわばりや、寒さで手指が白色や紫色になるレイノー現象、目や口の乾燥も特徴的な症状です。
膠原病は血液検査でわかる?
血液検査は、自分自身の組織に反応する自己抗体の有無や、炎症の程度、内臓への影響を確認します。ただし、血液検査だけで確定診断できるわけではありません。症状や診察所見、画像検査などをあわせて判断します。
血液検査でわかる膠原病関連の主な検査項目一覧
膠原病が疑われる場合は、免疫の異常や炎症、臓器障害の程度を調べます。検査結果は、一つの数値だけでなく、症状や経過とあわせて評価します。
抗核抗体(ANA)とは?40倍の意味とは
抗核抗体(ANA)は、細胞の核に反応する自己抗体の総称です。膠原病の可能性を調べる検査として使われます。結果は40倍、80倍などの希釈倍率で示されます。一般に40倍未満は陰性です。健康な方でも低い倍率で陽性になることがあるため、陽性だけで膠原病とは診断できません。
炎症反応(CRP・赤沈)でわかること
CRPと赤沈(血沈)は、体内の炎症を確認する指標です。関節や臓器などに炎症が起こると数値が上がることがあります。ただし、SLEなどでは、病気が活動期でもCRPが上がりにくい場合があります。CRPだけで判断せず、ほかの検査結果も確認します。
補体価(C3・C4)が高い場合・低い場合の意味
補体とは、抗体などと協力して細菌や異物を取り除く働きを助けるタンパク質です。異物や抗体が結び付いたものに補体が集まり、免疫反応を進める過程で消費されます。感染症などでは、身体が補体を作る量を増やすため、補体価が高くなることがあります。一方、SLEなどでは補体が次々と消費され、作られる量より使われる量が上回ると、C3やC4が低下します。補体価は、病気の状態や再燃の可能性を確認するために使われます。

