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「私もオヤジ殺そうかな」30年余りの暴力と介護の果てに…内縁夫刺殺の妻に「懲役5年」、大幅減刑の理由

「私もオヤジ殺そうかな」30年余りの暴力と介護の果てに…内縁夫刺殺の妻に「懲役5年」、大幅減刑の理由

●正当防衛は成立しなかった

争点は、「過剰防衛」が成立するかどうかと、犯行当時の責任能力の2つだった。

弁護側は、女性の体にあざや肋骨骨折があったことなどから、暴力を受けて身を守るために刺した可能性があると主張した。

裁判所は、口論の際にAさんが女性を「たたく」程度の暴力をふるった可能性は認めた。

しかし、その後、女性はいったん2階へ下り、包丁を取って3階へ戻って、無防備に横たわるAさんを刺した点を重視。「その時点でAさんの暴力はすでに止んでいた」と認定した。

そのため、女性の身体に対するAさんからの危険が差し迫った緊急状態(正当防衛状況)にあったとの合理的な疑いは残らないとして、過剰防衛の成立を否定した。

●責任能力は認めたが「量刑」では考慮

弁護側は、飲酒による酩酊状態などから心神耗弱(刑法39条2項)にもあたると主張した。

裁判所は、中等度の酩酊状態で、飲酒の影響が「かなり大きかった」ことは否定しなかった。

それでも、30年以上積み重なった苦労、前日の口論などを踏まえると、犯行に至った経緯は「それなりに理解できる」と指摘。

犯行直後に119番通報して状況を説明し、警察官とも問題なく会話できていたことなどから、善悪を判断したり、自分の行動を制御する能力が「著しく減退していた」とまではいえないと判断した。

一方で、「完全責任能力を有していたとはいえ、責任能力が相当程度減退していたことも、量刑上は重視すべき」とも述べた。

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