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「私もオヤジ殺そうかな」30年余りの暴力と介護の果てに…内縁夫刺殺の妻に「懲役5年」、大幅減刑の理由

「私もオヤジ殺そうかな」30年余りの暴力と介護の果てに…内縁夫刺殺の妻に「懲役5年」、大幅減刑の理由

●一人で介護を抱え込む前に

この判決について、元東京地検検事で高齢者の終活相談にも取り組む西山晴基弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「介護苦による殺人では、被告人に『同情の余地』があるかどうかに加え、その負担を親族や介護サービスなどに頼れる環境だったのかも量刑で考慮されます」と話す。

介護に悩む人が「周りに迷惑をかけたくない」と思い詰めていたとしても、裁判では「家族や介護サービスなどに相談できたのではないか」と評価されることがあるという。

「金銭的な理由で介護サービスの利用が難しい場合でも、負担軽減につながる制度があります。介護の内容や費用面も含め、地域包括支援センターなどに早めに相談してほしいです。一人だけで介護を抱え込まず、一方だけに負担を集中させないことが大切です」

西山弁護士はまた、早期の相談が重要であるとともに、それを受け止める相談機関の体制も十分とはいえないと指摘。支援につながりやすい人材育成の仕組みを整えることも社会の課題だと話した。

●「相談できたはず」と言い切れない事情も

判決も、家族の問題について第三者に相談し、解決を図る道が「あり得たとは思われる」としながらも、それが容易だったとはいえず、事件当時の女性にそれを期待するのは「酷だった」と指摘している。

なお、判決の主文では、懲役5年を言い渡したうえで、未決勾留570日を刑期に算入し、犯行に使われた包丁を没収するとした。

【取材協力弁護士】
西山 晴基(にしやま・はるき)弁護士
東京地検を退官後、レイ法律事務所に入所。検察官として、東京地検・さいたま地検・福岡地検といった大規模検察庁において、殺人・強盗致死・恐喝等の強行犯事件、強制性交等致死、強制わいせつ致傷、児童福祉法違反、公然わいせつ、盗撮、児童買春等の性犯罪事件、詐欺、業務上横領、特別背任等の経済犯罪事件、脱税事件等数多く経験し、捜査機関や刑事裁判官の考え方を熟知。シニアライフカウンセラーの資格も有する。現在は、弁護士として、刑事分野、芸能・エンターテインメント分野の案件を専門に数多くの事件を扱う。
事務所名:レイ法律事務所
事務所URL:https://rei-law.com/

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