γ-GTPを下げる飲み物はある?メディカルドック監修医が、コーヒーや緑茶など効果が期待できる飲み物と控えるべき飲み物を解説します。

監修医師:
岡本 彩那(淀川キリスト教病院)
兵庫医科大学医学部医学科卒業後、沖縄県浦添総合病院にて2年間研修 / 兵庫医科大学救命センターで3年半三次救命に従事、近大病院消化器内科にて勤務 /その後、現在は淀川キリスト教病院消化器内科に勤務 / 専門は消化器内科胆膵分野
肝機能の健康状態を示すγ-GTP(ガンマGTP)とは?
健康診断などでγ-GTPが高い、と言われたことがある方は多いでしょう。一般的にはお酒に関係するといわれることが多いγ-GTPですが、実際にはどのようなものなのでしょうか。ここではγ-GTPがどのようなものなのか、高くなる原因やその対処法などを解説していきます。
γ-GTPが体に与える影響とリスク
γ-GTP(ガンマ・グルタミル・トランスフェラーゼ)とは、肝臓などに関係する酵素で、アミノ酸・タンパク質の代謝にかかわります。肝臓から作られる消化液の中に含まれ、胆管(肝臓から十二指腸に消化液を流す管)を通って排泄されます。そのため、胆管が障害された場合、詰まった場合などは上昇します。つまり、γ-GTPが体内にたまることで何か直接悪さをするのではなく、何か悪いことが起こったときにγ-GTPが上がっていると考えられます。
血液中のγ-GTPが高くなる主な原因とは?
γ-GTPが上昇する原因として一般的によく知られているのはアルコールでしょう。飲酒をすると、肝臓でのγ-GTP産生が促され、血液中の値も高くなってしまいます。その他、γ-GTPが高くなる要因としては胆管の閉塞(つまり)などによる障害がある場合、肝臓自体に何らかのダメージが起こっている場合などでも上がります。
お酒を飲まない人もγ-GTP値が高くなることがあるのはなぜ?
γ-GTPはお酒で上がりますが、それ以外でも肝臓・胆道の病気が原因で上昇します。肝臓自体が障害されれば、γ-GTPなどの酵素が血液に漏れていきますし、胆道(消化液の通り道)が詰まったり、障害されたりするため、スムーズに消化液が流れなくなってしまいます。結果、胆管・肝内胆管に消化液がうっ滞してしまい、そこからγ-GTPなどの胆道系酵素が血液中に漏れて値が上昇します。
血液検査の「γ-GTP」の見方と再検査が必要な数値・結果
以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。
血液検査の「γ-GTP」の基準値と結果の見方
γ-GTPの基準値は男性で50以下、女性では30以下とされています(施設によって異なります)。この基準値を超えてきた場合、一度原因を調べる必要が出てきます。検診結果などでγ-GTPが少し高くても「お酒を飲んだしなぁ。」などと放置するのではなく、一度内科で相談しましょう。特に値が100を超える場合は何らかの異常・病気がある場合があります。一度検査を受けるようにしましょう。また、肝臓・胆道のほかの値も上がっているとき、黄疸が出てきているとき(総ビリルビン(T-Bil)が上昇しているとき)、以前から徐々に値が上がってきているときなどは早めに受診しましょう。
血液検査の「γ-GTP」の異常値・再検査基準と内容
γ-GTPが上昇した場合、内科・消化器内科で精密検査を行います。まず、血液検査でほかの肝臓や胆道の値が上がっていないかを確認し、上がっていればどのような上がり方をしているかを見て追加検査を行っていきます。腹部超音波検査(腹部エコー検査)は大きな負担をかけずにできる検査なので、行うことも多いでしょう。また、肝臓の酵素が有意に高い場合は血液検査で何か肝臓の病気がないかを見に行くこともあります。血液検査では何らかのウイルス(肝炎ウイルスなど)に感染していないか、自己抗体が上がっていないかなどを見ていきます。胆道の値が高い場合には、腹部MRI検査(MRCP)や腹部CT検査などを適宜行っていきます。原因がどこにあるのか、どんな病気なのかによって治療の内容は全く異なってきます。例えば高度の脂肪肝なら食事・運動、アルコールなら禁酒、胆道のつまりならその原因の治療、といった形になります。特に胆道が詰まっている場合は早急な治療が必要となる場合もあります。黄疸が出てきている場合は早めに受診しましょう。

