「尿酸値」の異常で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「尿酸値」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
高尿酸血症・痛風
高尿酸血症は、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態です。放置して関節に尿酸の結晶ができると痛風を発症し、足の親指の付け根などの関節が激しく腫れてひどい痛みがあらわれます。食事や水分摂取、適度な運動などの生活習慣改善をおこないつつ、合併症(腎障害、尿路結石、高血圧、心疾患など)や痛風発作の有無、尿酸値の状況に応じて薬物療法が選択されます。健康診断で尿酸値の異常を指摘されたり、足の親指に激しい痛みが出たりした際は受診しましょう。受診先は尿酸値の異常のみであれば内科、痛みがつらい場合は整形外科が基本です。
尿路結石
尿路結石は、尿に含まれる尿酸やシュウ酸、カルシウムなどが結晶化して腎臓や尿管に石(結石)ができる病気です。結石が尿管に詰まると、腰から背中、下腹部などの激しい痛みがあらわれます。痛みにくわえて、血尿や頻尿、残尿感といった排尿の異常を伴うケースもあります。できた結石は、水分摂取を増やして尿量を増やす、外科的な治療によって砕いて小さくするなどして、尿といっしょに排出させます。腰や背中、下腹部の強い痛みが排尿の異常とともにあらわれたら尿路結石を疑い、泌尿器科を受診しましょう。
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病は、腎臓の働きが低下する病気です。腎臓は体内の老廃物をろ過して排出させる、血圧調節や血液を作るホルモンの分泌などに関わるため、機能が低下すると全身に大きな影響があらわれます。糖尿病が大きなリスクとして知られていますが、高尿酸血症も慢性腎臓病のリスクを上昇させる要因のひとつです。腎機能が低下しても、初期には自覚症状がほとんどあらわれません。しかし、進行して老廃物のろ過に影響が出ると足のむくみや倦怠感、血圧の上昇などがあらわれます。健康診断の血液検査で腎機能の低下を指摘された、尿検査で蛋白尿を指摘されたなどの場合は、必ず内科を受診しましょう。また、自己判断で中断せず、しっかりと高尿酸血症の治療を続けることも大切です。
お茶と合わせて実践したい!尿酸値を下げる生活習慣
お茶の摂取以外にも、尿酸値を下げるためにできることはたくさんあります。できることから取り組んでいきましょう。
1日2リットルを目安にこまめな水分補給を
体内の水分が不足すると、相対的に尿酸値が上がって痛風発作が起こりやすくなるおそれがあります。尿酸値を下げるためには1日2L以上の尿量を確保することが勧められています。つまり、飲水量は1日2L以上をひとつの目安とし、のどが渇く前に適切な水分補給をおこなうようにしましょう。一度に多量の水を飲むのではなくコップ1杯ほどの水をこまめに摂取するのがおすすめです。とくに、水分不足になりやすい起床時や入浴の前後などは意識して飲むようにすると効果的です。ただし、アルコールや糖分の多いものは避け、水やお茶類を選ぶとよいでしょう。
尿酸値を下げる食事法
尿酸値を下げるには、プリン体の少ない食材を選び、バランスのよい食生活を意識することも欠かせません。プリン体は水に溶けるため、茹でたり煮たりした場合は煮汁を摂らないようにするのもよい方法です。具体的には、プリン体の多い白子類やレバー、イワシやマアジ、サンマなどの干物は控えるようにします。プリン体が少なく、食物繊維の豊富な野菜やきのこなどは積極的に取り入れましょう。
尿酸値を下げる運動・ストレス管理
尿酸値を下げるには、脈が少し速くなる程度の軽い有酸素運動を定期的に行うのがおすすめです。適度な運動には、ストレスの軽減効果も期待できます。ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどから、取り組みやすいものを選んで始めてみましょう。少なくとも10分以上の運動を1日合計30分以上または60分程度おこなうことが勧められますが、できる範囲で構いません。短時間の激しい運動やレジスタンス運動(筋力トレーニング)は、尿酸値を上げることがあるため、とくに痛風発作の既往がある方は無理のない範囲から取り組むようにしましょう。
痛風の発作が出たら無理せず内科で相談
足の親指の付け根や関節などが激しく痛む痛風発作が起きた場合は、無理をせずに内科を受診しましょう。痛みの状況に応じて適切な痛み止めが処方され、発作が落ち着いたら尿酸値を下げる薬の調整がおこなわれます。痛風発作は数日で治まることもありますが、尿酸値が高い状態を放置すると発作がまた起こる可能性があります。発作が出たら必ず受診しましょう。なお、痛みの原因が分からずに整形外科を受診する場合は、必ず尿酸値のことを伝えてください。

